目先的には利食い売り(きょうびの言葉では「利益確定の売り」)で上値を抑えられ、押し目買いで下支えがあり、サンドイッチ相場だろう。つまりは高値圏での整理調整のもみ合いである(個人投資家は4月第1週で6,500円を売り越し、相当なキャッシュリッチになっている筈だ)。
大きな外部要因が起きれば値幅整理を伴う。が、短期で終わろう。そこは絶好の買い場だが、昔から「押し目待ちに押し目なし」の格言がある。
11日の13,500円回復は、08年1月以来だ。あの頃は6期連続増収増益、その中の5期は概ねの上場企業が創業以来の利益、という時代であったが、米国を震源地とするサブプライム問題が破綻しつつあった時代で、仏パリバ銀行事件の4ヵ月後で、リーマンショックを3ヵ月後に呼び起こした、警戒感に満ちた時代だった。
『新聞では「4年9ヵ月ぶりの13,500円回復」と書くが、同じ13,500円台と言っても背景が違う。下り行く過程でのそれと、登り行く過程でのそれである。この違いは、自分は弾の来ない安全地帯に身を置いて解説だけを稼業としている者の表現である。テレビも同じだ』。
まず、中長期の話しを要約する。政治の話しは敵を作るからしない方がいいというアドバイスは何回もあったが、政治なくして経済は語れないし、今ほど政治と市場が直結している時は戦後6回しかない(ここの詳しい内容については私のメルマガで説明する)。
そこで言うが、7月21日の参院選までは、政権党は株価を下げさせたくないし、成長戦略の成功を匂わせたい、というのが安倍政権である。
「今回の安倍政権は、07年参院選の自民党大敗のリベンジだ」という思いが必ずあるはずだ。そうなれば7月の参院選が勝負どころだ。政権党は参院選までは全力投球だろう。
また、米国も衆参両院が自民党過半数の方がよかろうから、それまでは為替操作だとかいうケチはつけず、円安傾向にブレーキを掛けないだろう。
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▓ 山崎 和邦
慶應義塾大学経済学部卒。野村證券、三井ホームエンジニアリング社長を経て武蔵野学院大学名誉教授に就任。投資歴51年に及び野村証券時代の投資家の資金を運用から自己資金で金融資産までこなす。
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