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Logitechはコアゲーマーをどう捉えているのか? 新製品説明会でPCゲーマー向け周辺機器へ注力する理由が見えた

4Gamer 4Gamer:記事一覧 2013年4月19日(金)0時00分配信
Logitechはコアゲーマーをどう捉えているのか? 新製品説明会でPCゲーマー向け周辺機器へ注力する理由が見えた

Logitechはコアゲーマーをどう捉えているのか? 新製品説明会でPCゲーマー向け周辺機器へ注力する理由が見えた

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 既報のとおり,2013年4月18日,Logitechの日本法人であるロジクールはゲーマー向け周辺機器ブランドを「Logitech G」(日本では「Logicool G」)を発表。合わせて,ゲーマー向けマウスやキーボードなど,5個の新製品を含む第1弾製品全13モデルを披露した。

 そのラインナップは15:00に掲載した記事をチェックしてもらえればと思うが,同日,秋葉原で開催された製品発表会では,Logitech本社でゲーマー向け周辺機器部門を率いるEhtisham Rabbani(エティシャン・ラバーニ)氏が,全世界のPCゲーム向け周辺機器市場と,そのなかにおけるLogitechの立ち位置について語るという,興味深い講演があった。
 そこで本稿では,氏の講演から,「Logitechがゲーマー向け製品とその市場をどう捉えているのか」をお伝えしたいと思う。

リンク:ロジクール,PCゲーマー向け周辺機器の新ブランド「Logitech G」(Logicool G)発表。第1弾となる13製品を国内展開


■コアゲーマーは半年間で,
■ゲーマー向け周辺機器に3万円もかける!?

 Rabbani氏の講演は,まず世界的なゲーマー向け製品市場の動向説明から始まった。いわく,家電市場は世界的に成長が鈍化しているが,唯一の例外はPCゲーマー向けの周辺機器であり,2桁の成長を続けているのだという。同氏が挙げた数字によると,PCゲーマー向け周辺機器の売り上げは,2010年から2012年にかけて全世界で約24%,日本市場では36%も拡大しているのだという(世界市場は同社による調査,日本市場はGfK Japanによる調査結果)。


 PCゲーマー向け周辺機器が成長している理由についてRabbani氏は,3つの理由を挙げた。
 1つは,インディーズゲーム開発者の増加。何千ものインディーズゲーム開発者たちによって,多くのゲームが開発されているだけでなく,「Kickstarter」を代表とするクラウドファンディングサービスの台頭により,彼らが資金を調達する手段も多様化していることが,結果としてPCゲームの活性化につながっているというわけだ。
 2つめの理由はe-Sportsの隆盛。Rabbani氏はその成長を,「世界で一番早く成長しているスポーツ」と表現し,台北市で開かれた「League of Legends」(以下,LoL)の大会に,5万人もの参加者がつめかけた例を挙げた。
 3つめは,手軽なオンライン購入の普及。Valveの「Steam」が約5000万,Electronic Artsの「Origin」は約3000万ものアカウントを擁し,ゲームを手軽に購入できるようになった点と,Free-to-Playのタイトルでゲーム内課金システムが普及しつつあ(り,海賊版の問題に対策できるようになってきてい)る点が,PCゲームを盛んにしているのだとRabbani氏は述べる。

 Rabbani氏の講演で興味深かったのは,「『コアゲーマー』と呼ばれる人々をLogitechがどう認識しているか」という話題だ。Rabbani氏が挙げた6つの数字によると,平均的コアゲーマーというのは,全体の78%が男性で,全体の40%が35歳未満。週に平均でゲームを19.9時間以上プレイする。世帯年収――個人ではない――は7万9000ドル(約777万円)と高めで,すでにゲーマー向け周辺機器を3.2個保持しているにもかかわらず,今後半年間の間に290ドル(約2万8500円)を新製品の購入に投資するのだそうだ。
 ちなみに現在,女性コアゲーマーの数は大幅に拡大中とのことである。

 半年で3万円近くを周辺機器に費やすというのは,相当に金払いのいい消費者である。Logitechのような周辺機器メーカーが,PCゲーマー向け周辺機器への取り組みを強めるのも当然といえよう。日本のPCゲーマーから見ると,大規模なe-Sportsイベントなどはピンとこないかもしれないが,世界的にPCゲームに追い風が吹いているというのは確かなようだ。

 Logitechでもこうした流れを加速するべく,LoLのデベロッパ兼パブリッシャであるRiot Gamesとの協業し,さらに,PC向けの大作タイトルとも協業を深めていくという。日本を含む各地でLogitech Gのローンチイベントを開催したり(関連記事),ゲームチームのスポンサーになったりという活動なども通じ,さまざまに活動を拡大させていくとのことなので,そちらにも期待したい。



■コメディ動画やe-Sportsプレーヤーによる評価で新製品をアピール

 なお,説明会の後半では,ロジクールでクラスター マーケティング マネージャーを務める古澤明仁氏により,新製品の特徴が説明されたのだが,それぞれの特徴をコミカルに表現したビデオが披露されて笑いを誘った。ビデオは新設されたロジクールのPCゲーマー向け周辺機器ページや,YouTubeのLogicoolJapanチャンネルでも公開されている。ある意味Logitechらしからぬ,いかにもアメリカンジョーク風味のコメディが見られるので,興味があったら見てみるといいだろう。


 また説明会では実際のゲーマーによるデモとして,e-SportsプレーヤーのStanSmith氏がキーボードの「G710+ Mechanical Gaming Keyboard」(以下,G710+)とマウスの「G400s Optical Gaming Mouse」(以下,G400s)を使い,FPSの「Alliance of Valiant Arms」をプレイしながら新製品を評するというセッションも披露された。

 すでに数日間両製品を体験しているというStanSmith氏は,まずG400sについて,「数日で手に馴染み,思い通りにエイムできた。万人向けのマウスだと思う」と評した。形状や表面のコーティング処理により,長時間使っていても疲れにくく,手汗や手垢がつきにくい点が,好評価のポイントであるようだ。
 またG710+については,押すと[Windows]キーを無効化する[Game Mode](ゲーム/デスクトップモード切替)キーを備える点に,まず好評価を与えた。さらに,G710+最大の特徴である,ダンパーを装備したメカニカルキースイッチについても,「メカニカルでこれを入れたのは驚き。静音性が高く,跳ね返りが速い」と賞賛。[無変換][変換]キーを小さくして,[Space]キーを大きくとったキー配列についても,「手が小さい人でも押しやすいのではないか」と述べていた。

 なお,G400sと,その上位モデルである「G700s Rechargeable Gaming Mouse」「G500s Laser Gaming Mouse」の3製品については,4GamerでもBRZRK氏によるファーストインプレッションを掲載しているので,興味のある人はそちらもチェックしてもらえれば幸いだ。


 古澤氏のプレゼンテーションによれば,Logitech製品は日本市場で販売されるPCゲーマー向け周辺機器販売額ランキングで,ゲーマー向けキーボード分野では2位から5位までを,ゲーマー向けマウス分野では1位から5位までのすべてを制しているそうだ(GfK Japan調べ)。今回の新製品投入によって,同社はゲーマー向け製品市場への攻勢を,さらに強めていくことになるわけだが,それによって,日本でもゲーマー向け周辺機器の選択肢がさらに広がることになるというのは,歓迎すべきことだろう。



リンク:Logitech G(Logicool G)日本語公式ページ
リンク:ロジクール,PCゲーマー向け周辺機器の新ブランド「Logitech G」(Logicool G)発表。第1弾となる13製品を国内展開
リンク:Logitech「G700s」「G500s」「G400s」ファーストインプレッション。ゲーマー向けの新型マウスは従来製品の耐久性向上版か


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記事URL:http://www.4gamer.net/games/023/G002336/20130418085/
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・HARDWARE Logitech G(Logicool G)

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