北朝鮮のミサイル発射は“撃つ撃つ詐欺”なのか、本気なのか。15日の太陽節(故金日成主席の生誕記念日)も、新型中距離弾道ミサイルのムスダンや複数のミサイルの発射ボタンは押されなかった。これで日米韓国民の緊張の糸は一気に緩みそうだが、北朝鮮の軍部は韓国の保守団体が金正恩第1書記の写真を燃やしたことに怒り、報復行動への“最後通告”を出した。万が一ミサイルが飛来し、これを日本が迎撃した場合、「逆に被害が拡大する恐れがある」と専門家は指摘している。
金正恩第1書記は北朝鮮最大の祝日であるこの日、金日成主席と金正日総書記の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を参拝。今月1日以来、久々に公の場に姿を現した。米と韓国から対話交渉や大陸間弾道ミサイルの発射実験延期など一定の譲歩を引き出したこともあり、北朝鮮国内はすっかり祝賀ムードに包まれた。
北朝鮮の朝鮮人民軍は数日前からミサイルに絡む目立った動きを見せておらず、韓国国防省報道官は15日午前の記者会見で、発射が切迫していることをうかがわせる特異な動向はないと話した。
金寛鎮国防相は同日、国会の国防委員会に出席し「北朝鮮はミサイルを発射する準備ができており、効果を最大化できる時期を選ぶだろう」と述べ、緊張を緩めず監視を続けていると強調した。
北朝鮮が日本海側に配置したミサイル発射用車両は目立った動きを見せていないとされるが、金氏は「緊張が緩和する時期を予測するのは難しい」と指摘。局地的挑発の可能性も「常にある」とし、緊張状態の長期化に備える姿勢を示した。
東アジアに詳しい関係者は「ケリー米国務長官が韓国、中国、日本を歴訪している間は、北朝鮮は動かなかった。アメリカの代表であるケリー氏がアジアにいる間にミサイルを発射すれば、ケリー氏の身を危険にさらすということで、アメリカは北朝鮮にとんでもない制裁を加えざるをえない。15日にケリー氏が帰国したので、これから緊張が高まるかもしれません」と指摘する。
つまり、ミサイル発射に関しては25日の軍創建記念日まで、緊張状態は続くとみられる。こんな予断を許さない状況下で、日本のミサイル防衛にも不安点が指摘されている。
射程1300キロで日本全土に届くとされる中距離ミサイルのノドンが飛来してきた場合、日本は2段階で防御態勢を取っている。まずは日本海に展開するイージス艦に搭載された海上配備型ミサイル(SM3)が大気圏外で迎撃する。SM3で撃ち漏らした場合は、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の出番となる。首都圏では東京・市谷の防衛省や埼玉・朝霞駐屯地、千葉・習志野駐屯地に配備された。
安倍晋三首相(58)は「政府は、国民の生命と安全を守るために万全を尽くす」と首都圏に強固なミサイル防衛網が敷かれているかに見えるが、軍事評論家の神浦元彰氏は「PAC3で守られるのは、配備された地点だけ。市谷なら防衛省しか守れない」と指摘する。
PAC3の射程は上空20キロで横への広がりは数キロしかない。面で守るのではなく、点での防御だ。ノドンが防衛省目掛けて、ピンポイントで飛来すればPAC3で迎撃できる確率は高いが、横浜に飛んでくれば発射もできないのが実情という。
一方、迎撃し被害が拡大されるケースもある。
「弾頭に毒ガスや炭疽菌などの生物化学兵器が搭載されていた場合は、上空で迎撃すると逆に広範囲に生物化学兵器が降り注ぐことになり、迎撃の意味がなくなる」(神浦氏)
防衛省が守られたとしても山手線エリア全体に生物化学兵器を拡散する危険性も潜んでいるワケだ。
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