New Cross Style

藤沢文翁のブログ


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ロンドン大学でFencing Clubに所属してました



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最近になって、メジャーになってきましたが



最初の頃は、日本で評判悪かったぁ~~



というより、全くイメージがなかったんですね




ホント





太田選手に感謝です



本当はオリンピックの前に、この記事を書こうと思ったんですが



日本が銀メダルとった後になってしまいましたねーー



もう、かなり無意味ですけど



今後、フェンシングに興味を持った人は是非参考にしてみてください




一般で語られないフェンシングのお話をします




まず




よく言われるのが、パイレーツ オブ カリビアンと戦い方が違うね!というもの




そりゃそうです




フェンシングは、殺人を目的としていません



切っ先が相手の体のどこかを傷つけたら、試合終了




引っかき傷でも、先につけた方が勝ちというルールの



貴族の決闘が起源です。



パイレーツの戦いは




殺る気です






えっと・・・




フェンシングというと貴族のスポーツで・・・




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特に、英国なんかでやっていると、みんな金髪で・・・









んなことありませんよ




僕が所属していた時のキャプテンは韓国人でした




韓国、やたらフェンシング強いんです



他にも、ロシア人、インド人・・・・アメリカ人



んで、イギリス人ってとこですかね




ロンドン大学の特色なのかもしれませんが、人種の坩堝です






僕の代では、ロシア人が最強ですね



確かに、防具やすぐ折れる剣のせいで、お金はかかりますが




剣道の防具ほど高くありませんし



スキー部とかの方が、ゲレンデまでの交通費を考えたら格段に高いと思います



なんで・・・




僕の中では


フェンシング=テニス<スキー<剣道<乗馬<ポロ


ぐらいだと思います。





優雅で、お上品なスポーツというのも間違いです



初めての練習の日・・・・女性なら悲鳴を上げますよ



体中に赤い痣があります



剣で突かれた跡です




しなるし、安全だし、刺さりはしないけど・・・




一応、鉄の棒ですからねw



そりゃ~~痣だらけです。




んで






下手なやつとやると、(あとで詳しく説明しますが)




体中に、ミミズ腫れが・・・・・







んで、よく聞かれるのが





全身タイツ???




最近、テレビの画質良くなってきましたけど




まだ、全身タイツに見えます???




僕からすれば、野球のユニフォームと似たようなもんだと思います。




下半身・・・・





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こういうパンツを履いているんです


タイツだと・・・・



シナッた相手の剣でミミズ腫れですよ。




結構厚手なんです。





最近は、デザインも豊富になってきましたね




あと、意外と知られていないのは




グリップの部分




皆、棒みたいになっていると思ってません?



たしかに


僕が子供の頃は、棒だったんです




そんで、小鳥が手の中にいて、それを殺さないように剣を握りなさい・・・




って教わったもんですが・・・




大学でやっている頃には



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ピストルとかイタリアンとか呼ばれる機能的なものが登場しました



かたくなに、「初心者は棒(フレンチ)からだ!』って言うお爺さんもいましたが




今は、初心者からこれだと思います



どうしても棒がよければ、無論OKですが





あと、フェンシングの楽しみ方の一つに




剣の選び方があります



剣によって、柔らかい剣とか、固い剣とかあるんですよ



これは自分の戦い方のスタイル・・・・癖なんかで選ぶようになるといいですね



選手の中には、腕は大した事ないのに、剣を選ぶ目だけやたらある奴がいます




そういう奴と友達になって、一緒に選びに行くといいでしょう



そのくらい個体差があるんです。



柔らかい剣は、振り込みといって、相手の背中を突く技に向いています



良く、試合でジャンプして、剣をシナラセている選手がいるでしょ?



あれは、背中を狙っているんです



ただ、あれは、しならせて切っ先を相手の背中に当てる高度な技



下手な奴がやると、肩とかにミミズ腫れを作ってしまうので




本気で嫌われます


あと、初心者の頃からそんな技ばかり出してると



よけて突くという初歩的な動きを学べないので、ある程度上手くなってからやりましょうね




僕は、この技が得意でしたが




それ以上に、相手の肩を鉄の鞭で叩き続けました




僕と対戦になった選手が、素でoh my godと言ったのを覚えています





剣を手入れするのも、自分の仕事です







これは剣道みたく、磨くとか、清潔にするとかいう意味ではなく




本気で手入れします




フェンシングの剣に電気が通っているのはご存知ですよね?





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剣にはこのような溝があって、そこに電気のコードが入っています


これは、何試合かすると、切断されてしまったりするんです




鉄の棒で叩き合っているんです



当たり前ですね。


あと、同時に突撃しちゃって



勢いで、剣が反対側に曲がってしまうことは非常に多く



試合中、よく剣を直しているでしょ?



剣は元に戻るんですけど



こういう一連の動きで、コードが切れちゃうんですよ



だから


よく選手が、足で剣を蹴ったり



試合の前に、相手の体に切っ先を当てて電気が突くかどうか確認していますね?




これは、コードが正常かどうかの確認作業なんです。



足で蹴ったり、手で叩いたりしている時に、その衝撃で白電気がついてしまうと



もうコードが馬鹿になっているので、その剣は使えません



だからフェンサーは何本か剣を持っていますし



自分で修理できないといけないんです




ちなみに、僕は相手の剣を折ってしまう事が多く




とても嫌われたものです・・・






剣を折られると





心が折れます







あと、フェンシングあるあるでいくと




今はもうないのかな・・・




夏になると




電気で感電します






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メタルと呼ばれる、スーツ着てるでしょ?



夏になると、塩分を含んだ汗が、メタルに接触




突かれた瞬間に、ピリピリするんです





英国では、当然英語で試合を行いますが



日本では何故かフランス語です



僕も一度聞いたことありますが




聞き取れません



Ready? Fence!!「用意はいいか?始め!!」

が英語


なんか、日本語って・・・




えどぷれ あれ!


ってフランス語なんですな~



最初、何語かと思いましたが・・・・





ああ、あと




よく汗臭そうと言われるんですが





フェンシングのユニフォームは、全て洗えます




マスクも?




そう、マスクもです!!




あれ、内側は脱着可能になっていて、手洗いできるのです




ユニフォームも洗濯機でいけます



だから




洗ってさえいれば




臭くないです






最後に






モテそう!


と言われますが












フェンシングでモテる事はありません





モテたければ、サッカーかバスケしましょう







例えば、彼女が出来ますね




試合に来ますね




初心者が至近距離で見ると






ほとんどが相打ちに見えるはずです




特に、フルーレの試合を解説なしで見れば



攻撃権が誰にあるのかも分からず




ただ、相打ちなのに「おっしゃ!!!」と喜んでいる人を見て



「ああ・・・きっと勝ったんだろうな・・・」って思う程度です




しかも、日本の場合




全部、フランス語です




試合に負けて落ち込んでいる彼氏に



彼女「おしかったね・・・・」

彼「え? 完敗だけど・・・」

彼女「ああ・・・そうなんだ・・・」



これはいけません








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ちなみに、この左側の突きをファンデブーと言います



この状態で、30分くらい我慢させられたりするのが



地獄の練習です。



女の子は太ももが太くなるので、本気で嫌がります


そういう点でも、いわゆるお嬢様がやるスポーツではないのかもw?



日本国内で、シェイクスピア系の芝居をする時



いきなり敵と向かい合って、この構えをする演出に面食らうことがあります



これは、攻撃しきった状態ですので、こんな構えをしたら



即死します



日本人がハリウッドの侍を見て「なんだ、あの構え!!?」って思うように


やはり、僕から見て



日本の舞台に登場するフェンシングは不思議が一杯



舞台でフェンシングを使用したい時はご一報を



フェンシング普及のために




無料で、伝授しますよ




ではでは



フェンシングあるあるでした