四回二死満塁から好守を見せた坂(右)【拡大】
(セ・リーグ、巨人1-8阪神、6回戦、阪神3勝2敗1分、18日、東京ドーム)決断は「吉」と出た。和田監督は開幕から17試合目にして、初めてコンラッドを先発から外した。58打席で打点「0」の虎新外国人史上ワースト記録を更新する助っ人に代えて、「7番・三塁」に10年目の坂を抜てき。これが、ハマった。
「あれが大きかった。向こうの流れを完全に止められたんで、ビッグプレーだった」
指揮官が絶賛したのは、4点リードの四回二死満塁の場面。村田の三遊間への当たりを、坂は横っ飛びで好捕。二塁へと送球し一走を封殺。打撃だけではなく、守備にも難のあるコンラッドだったら…。そんなチーム状況も加味しての「ビッグプレー」だった。
「必死でやっているだけ。(四回には)打つ方でも1本(中前打)出てよかった」
攻撃面でも圧倒した。クリーンアップが7打点をあげ、大量8点を奪取。「おととい、きのうとやられ放題という中で、ただでは転ばんということだね。大きな収穫があった。きょうに生かせられた」。前日17日、東京ドーム2連敗となった敗戦後に指揮官は「長打を打つポイントが(巨人と)明らかにちがう。感じとって修正しないと…」。打撃ポイントが近く、差し込まれてばかりいた状態を指摘。一回の鳥谷(2球目)、福留(初球)の適時打にあったように、早いカウントからの打撃も低迷打開へのヒントにつなげた。
意地のタクトで敵地3連敗を阻止した。「こういうのをきっかけにして、ガーンといけるチーム状態にしたい」と和田監督。再び上昇気流へと乗っていく。 (栃山 直樹)
(紙面から)