スプリントの店頭でスマートフォンを購入する男性。同社をめぐる対立が、株主と社債保有者の間にも広がるかもしれない(ブルームバーグ)【拡大】
◆高過ぎるレバレッジ
一方、ソフトバンクはスプリント株70%を200億ドルで取得することで同社経営陣と合意している。121億ドル相当をスプリント株主に支払い、80億ドルの新規資本をスプリントに注入しバランスシートを強化する。
Seixインベストメント・アドバイザーズの運用者、ジョージ・グーデリアス氏は「ディッシュの案では新会社のレバレッジが同業他社に比べて高過ぎる水準になる」と指摘し、スプリント債を保有する「高利回り債の投資家としては、資金の潤沢なソフトバンクの方が好ましい。スプリントの流動性を維持できるからだ」と語った。
200億ドル相当のスプリント債の平均利回りは昨年10月にソフトバンクから「相当額の投資」を受ける見込みだとスプリントが明らかにして以来1.33ポイント低下し、4.64%まで下がったが、週初にディッシュが対抗案を提示した後0.21ポイント上昇。一方スプリント株は14%上昇している。(ブルームバーグ Kelly Bit、Charles Mead)