スプリントの店頭でスマートフォンを購入する男性。同社をめぐる対立が、株主と社債保有者の間にも広がるかもしれない(ブルームバーグ)【拡大】
携帯電話サービスで米3位のスプリント・ネクステルへの買収提案について、株主である資産家のジョン・ポールソン氏やヘッジファンドのオメガ・アドバイザーズはソフトバンク案よりも米衛星テレビ会社ディッシュ・ネットワークの案の方が好ましいとの見解を示した。一方、社債保有者はディッシュによる買収はスプリントの債務を増大させると懸念しており、ソフトバンクの味方となる可能性がある。
◆ソフトバンク案劣勢
オメガのレオン・クーパーマン最高経営責任者(CEO)は17日、「ディッシュ案の方が好ましいし、優れていると思う」と表明。ブルームバーグのデータによれば、オメガはスプリント株1.9%を保有している。
またポールソン氏は16日の文書で、ディッシュは「価値ある周波数帯や1400万人の加入者、コストや売り上げのシナジー効果をもたらす」と説明。「ディッシュは資金調達をしっかりとする必要があるものの、魅力的な提案だ」と指摘した。ブルームバーグの集計データによると、同氏の率いるヘッジファンドのポールソンはスプリント株約4.2%を保有する。
ポールソン氏は「(ディッシュの)アーゲン会長は全力で取り組むようだ。スプリント取締役会とソフトバンクの対応が見ものだ」とも書いている。
255億ドル(約2兆5000億円)規模のディッシュ案は、173億ドルの現金部分と株式から成る。そのうち82億ドルはディッシュの自己資金で、残り90億ドル余りの借り入れが必要になる公算が大きい。ディッシュのジェーソン・カイザー財務部長は15日の電話会議で、「その大半はスプリント側で借り入れることになる」と述べている。