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2013年4月19日(金)付

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日中韓会談―成熟した3国関係を

5月下旬の開催に向けて調整されていた日中韓3国の首脳会談が、先送りの見通しとなった。中国側が日本との同席を渋ったためだという。日中、日韓間では昨年来、尖閣諸島や竹島の問[記事全文]

就活する君へ―力をためる時間が要る

大学生活はどうかな。君の先輩たちは企業からの電話待ちでおちつかない毎日だろうか。就職活動の解禁を今より3カ月遅らせて、3年生の3月にしたい。安倍首相が経済団体に要請する[記事全文]

日中韓会談―成熟した3国関係を

 5月下旬の開催に向けて調整されていた日中韓3国の首脳会談が、先送りの見通しとなった。中国側が日本との同席を渋ったためだという。

 日中、日韓間では昨年来、尖閣諸島や竹島の問題をめぐって緊張が続いている。関係を解きほぐす第一歩として期待されただけに、見送りは残念だ。

 3国の首脳会談は、毎年この時期に回り持ちで開催されている。今年は議長国の韓国が、ソウルで開催することを日中に打診。日本は応じたが、中国が日程に難色を示したという。

 尖閣問題の打開のめどがつかないまま、李克強(リーコーチアン)首相が安倍首相と会うわけにはいかないということらしい。大国らしいふるまいとは言えまい。

 韓国は今回の会談を、核実験やミサイル発射で挑発を繰り返す北朝鮮への対処を話し合う絶好の機会ととらえていた。

 会談の見送りを受け、韓国外相が急きょ、日本、中国への訪問を検討している。

 北朝鮮の挑発行為をやめさせるには、3国の結束が欠かせない。中国の姿勢には首をかしげざるをえない。

 ここは、領土をめぐる対立をひとまず脇に置き、緊急の課題について早期に話し合いのテーブルに着くべきだ。

 尖閣海域では、いまも中国の海洋監視船が領海侵犯を繰り返している。もちろん、日本が譲歩できるはずはなく、出口は見えない。

 一方で、今年に入って日本の政治家がたびたび訪中、中国の人民対外友好協会会長も来日するなど、打開の糸口を探る動きが出ている。

 今月、北京を訪れた河野洋平・元衆院議長に汪洋(ワンヤン)副首相は「どんなことがあっても経済関係を深める」と語った。関係改善に前向きと受け取れる発言である。

 日中韓の間には、このほかにも、協議中の自由貿易協定(FTA)や、中国で深刻化する大気汚染対策への協力など、首脳同士で意思疎通を図るべき課題が山積している。

 尖閣問題だけにとらわれて、こうした分野の話し合いさえ滞るとしたら、お互いに何の益ももたらさない。

 そもそも、隣り合う国の首脳がいずれも交代したにもかかわらず、いまだに対話がないのは異常と言わざるをえない。

 対立点は対立点として、利害の一致する部分で折り合う。そんな成熟した3国関係にしなければならない。

 そのためにも、中国には大人の対応を望む。

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就活する君へ―力をためる時間が要る

 大学生活はどうかな。君の先輩たちは企業からの電話待ちでおちつかない毎日だろうか。

 就職活動の解禁を今より3カ月遅らせて、3年生の3月にしたい。安倍首相が経済団体に要請する。ニュースを聞いて君はどう思った?

 3年間は勉強や学生生活に打ち込めるようになるね。

 ただ、長い目でみると、もっと根本的に就活のありかたを見直したほうがいいと思う。

 これからは、与えられたものをこなすより、自力で問題を解決する変革の力が要る。そこは大学も経済界も一致している。新興国に追われる立場の日本は付加価値をつけた商品やサービスで勝負するしかない。

 ところが、学生は勉強時間が少なすぎて思考力が育たない。在学中は学びに集中できるよう就活に奪われる時間をへらしたい――。政府が解禁時期の後ろ倒しを企業側に働きかけてきたのは、そのためだ。

 高校では大学受験、大学では就活。君たちはいつも今やりたいことより、先の対策に追われてばかり。これで自分の考えや個性を持てとは酷だ。

 これからは、会社が社員の訓練や能力開発に責任をもってくれる保証はない。正社員にさえなれば、定年まで年功序列。そんな道筋は崩れている。

 正社員の解雇規制緩和を政府が論じているでしょ。人材のほしい業界へ、過剰になった業界から即戦力を移しやすくする。そうなれば、企業は一から自前で若手を育てなくていい。厳しいけれどそんな時代だ。

 だから君たちには必要な能力を自分でみがく時間が要る。

 小手先の就活対策より考える力をきたえないと。労働法制のような身を守る大切な知恵も。それは大学の責任でもある。

 企業はどうして新卒にこだわるのだろう。既卒者の採用が普通になれば、大学でたっぷり学んだうえ卒業後に留学やボランティアもできる。骨太な新戦力を雇えるのに。就職が遅くなれば親の負担は増すけれど。

 就活の意識調査をしたNPOライフリンクの人から、ある就活生の言葉を聞いたんだ。

 就活とは、ルールがわからないまま一人で参加するゲーム。

 「リクルーターはいない」と言われたのに、他大学の子には付いた。そんな大人たちの反則行為をみて、若者は社会に出る前から社会に不信を抱く――。やりきれない分析だった。

 就活で問われるのは学生の資質だけではない。私たち大人の公正さもみられている。そう心にきざみたい。

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