名古屋グランパスのMFニコラ・ヤキモフスキー(23)が18日、スーパーサブとしての意欲を語った。Jリーグでは最近2試合連続で後半途中から出場。前節新潟戦では献身的な守りで2−0の逃げ切りに貢献した。ストイコビッチ監督もチームプレーヤーとして評価するヤキモフスキーが、攻守で切り札としての役割を全うする。
入団会見でタキシード姿を披露した異色の新外国人が、脇役を進んで受け入れようとしている。Jリーグでは開幕4戦で先発出場したものの無得点に終わり、以降の2試合はベンチスタート。ストレスがたまる状況下で、ヤキモフスキーは努めて前を向いた。
「スタメンだろうがベンチだろうが構わない。ウチにはダニルソンや玉田という優れた選手がいる。オレが控えに回ったとしても、普通のこと」
外国人にありがちな自己顕示欲は封印し、役割に集中すると語った。
開幕して1カ月余り。左サイド、トップ下、攻撃的MFとさまざまなポジションで試された。攻撃では周囲との連係に苦しむ場面も多いが、前線からひたむきにボールを追う姿勢は特筆もの。
「ヤキモフスキーは真のチームプレーヤー。勝利のために自分を犠牲にできる」と語ったのはストイコビッチ監督。献身的なスタイルを指揮官も高評価している。
前節の新潟戦では2点リードの後半36分にピッチに入り、積極的なプレスでピンチの芽を摘んだ。ヤキモフスキーは「ボクは攻撃の選手だけど、守りにも手を抜くつもりはない」。高精度クロスを生かすために長身FWケネディとセットで投入する策も有力で、攻守で切り札になりえる。
優勝を狙うチームには強力なスーパーサブが不可欠。ヤキモフスキーが流れを変える一手になるか。
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