いっぽんでもニンジン
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●当時のポンキッキスタッフは今考えると梁山泊のごとく才能のかたまりのような人材がたむろしていた。
製作費もないのでスタッフが自ら詩を書くことが頻繁にあり、作詞の前田利博はアメリカインディアンの風貌、学校出たてのライター上がり。詩にもならない言葉の羅列の詩を一年間ねかせ、ものを数える助数詞に言葉をそろえ作品化。ちなみにこの詞にはミスが一つあり、「5台でもロケット」のロケットは5機が正しい。 |
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ドラネコソラシド |
●このうたもポンキッキの名曲。ON AIRの回数が少ないので、おぼえている方も少ないかもしれません。78年11月発売です。高田ひろお作詞、小林亜星作曲、のこいのこ歌。番組に勢いのあるころで、当時河田町にあったフジテレビの正面に『母と子のフジテレビ』というキャッチフレーズがかかっていた。「オイラは血統書つきのドラネコニャン」で始まる詞に、さびはピアノ、ギター、トロンボーン、クラリネットなどなど楽器をおりこんで、多少カリキュラムを意識した歌。コマーシャルSONGの大家小林亜星さんの作曲だが、後日、やはりアニメか何かの主題歌で、この曲のさびそっくりの歌が歌われていたのにはたいへんびっくりした。 |
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シュガーシュガー |
●81年5月発売。CX-127。わが娘を映像に採用して貰った懐かしい思い出がある。作詞の吉田美智子 作曲の甘糟ユキ・関谷雅子は女性バンド「レベル」の三人組。バンド解散後に番組の歌つくりに参加して貰って、ワイワイがやがやと、女性にか
こまれながら、いつのまにか一曲出来上がりというつくり。曲つくりは感性勝負なので、ディレクターがOKといえばそれでおわり。若い女性作
家陣に囲まれて楽しかった思い出。当時3歳になった我娘もクロマキー処理してご出演。も一度番組でかけてくれないかな。編曲は巨匠佐久間正英氏。 |
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ヒポポタマス |
●文字通り「かば」のうた。運の悪いヒポポタマスの一週間。詞の内容を披露すると問題がありそうなのでここでは割愛。ただ幼児教育部の目の届かないところで作って放送にかけてしまったところ、かわいそうだ視聴者の意見が多く、ほとんど番組では放送できなかった。ただし、レコードでは発売。この頃は、歌のテーマも豊富で、
企画会議もなんのその。モノつくりの楽しさを存分に味わっていた。名曲『もものハート』『ABCの歌』『1・2・3』と4曲カップリングシングル。実を申せば当時ポンキッキの教育セットを作っており、そのなかで作った曲を番組にもぐりこませたという経緯。歌は『パタパタママ』ののこいのこ。 |
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カモメが空を |
●いまのPキーズで男性四人コーラスがアレンジをかえて歌っているのを聴いた。原曲のイメージとは程遠いが、メロディーは変らない。おそらくこの曲に対する問い合わせがたくさんあって、現在の番組スタッフがあのような形にしたのだろう。作詞の三輪道彦は昨年(2004年4月)亡くなってしまったが、彼の代表作。バージョンは3種類あり、「カモメが空を」という仮のタイトルのまま。市販はされない幻の曲になってしまった。その辺の事情に少しばかり触れると、当時大活躍をしていた「ゴダイゴ」に作曲、演奏をお願いしたから‥‥。といっても分からないだろうが、私のレコード会社はキャニオンレコード。ゴダイゴはコロムビアレコード。会社間のアーチストの貸し借りでもめてレコード化することが出きなかったのである。このHPでもさかんにこの曲の問い合わせがあるのだが、おって詳しくその辺の事情は紹介しよう。歌はかはしかつみ。一世を風靡したGSタイガースのボーカル。天空に抜けるような透明感のある高音と、やさしさに包まれた歌声がすばらしかった。一口坂スタジオ(巷間たいやきスタジオ)の柿落としの仕事だった。 |
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