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テキサス肥料工場爆発 多くの死傷者
4月18日 15時43分

テキサス肥料工場爆発 多くの死傷者
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アメリカ南部テキサス州にある肥料工場で、日本時間18日午前に起きた火災と大規模な爆発について、地元警察は、死者が5人から15人に上るとみられるほか、けが人が160人以上いるとしたうえで、事件の可能性も含めて捜査していることを明らかにしました。

地元警察によりますと、南部テキサス州の人口2600人余りの町ウエストにある肥料工場で、現地時間の17日夜(日本時間の18日午前)、原因不明の火災が起きたあと、2度にわたって大規模な爆発がありました。
この爆発で、周辺の住宅や高齢者施設など少なくとも50棟以上が倒壊したり壁が吹き飛んだりするなどの被害を受けたということです。
爆発について、日本時間の18日午後6時半ごろ記者会見した地元警察は、死者が5人から15人に上るとみられるほか、けが人が160人以上であることを明らかにしました。
またこの爆発後、現場で消火活動に当たっていた数人の消防隊員が行方不明になっており、警察は、爆発に巻き込まれたおそれがあるとしています。
警察は、火災と爆発の原因について、「これまでのところ、事件であることを示す情報はないが、事件性も排除せずに捜査している」と述べ、あらゆる可能性を視野に入れて捜査していることを明らかにしました。
警察は、火災と爆発について「事件の可能性も含め捜査している」としています。
現場の肥料工場を撮影した映像は、炎上する建物が突然、大きく爆発する様子を捉えています。
また、爆発の衝撃は、アメリカ地質調査所で地震の規模を示すマグニチュードで2.1を記録し、現場から北におよそ100キロ以上離れたダラスでも揺れを感じた住民がいたということです。
現地では現在も消火活動が続いており、警察や消防は、周辺住民に避難を呼びかける一方、倒壊した家屋などに取り残された人がいないか確認しながら救出活動を行っています。
テキサス州ヒューストンの日本総領事館は、「これまでのところ日本人が巻き込まれたという情報はない。ただ、けが人の数などがまだ増える可能性があるため、引き続き確認作業を行いたい」と話しています。

漏れ出すと引火性の高いガスに

今回爆発を起こした肥料工場について一部の地元メディアは、工場の内部に肥料の原料となる「無水アンモニア」がおよそ25トン保管してあったと伝えています。
日本の肥料メーカーで作る団体によりますと、「無水アンモニア」は製品名で「液体アンモニア」とも呼ばれ、気体のアンモニアを冷却して液体にしたもので、リン酸やカリウムと混ぜ合わせて農作物の肥料を製造するのに使われます。
この「無水アンモニア」は強いアルカリ性で、仮に貯蔵容器から外部に漏れて気化した場合、極めて引火性の高いガスになるということです。
また貯蔵された状態でも加熱されると、貯蔵容器が爆発するおそれがあります。
このため、貯蔵容器周辺では通常、火気の取り扱いは厳重に禁止されているということです。

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