ナルト世界の謎を紐解く

2013-04-16 NARUTO【その答】

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f:id:naruto_AG23:20120116010835j:image 627『サスケの答え』

ついにサスケがその答を出す時が来ました。

1.サスケの答え(1)

「忍とは……耐え忍ぶ者……

 目標を…叶えるために…。」

確認するようにサスケが呟きます。

頷いて柱間が続けます。

「オレにとってそれが里づくりだった。

 だがマダラは別のモノを見つけたようだ。」

里の興り、その理由――

それは戦いの乱世を終わらせるための

柱間なりに出し、多くの協力を経て導いた答え。

「さっき大蛇丸とやらが言った。

 …マダラが復活しこの世の忍を消すつもり

 とは具体的にどのようなものかは分からぬが…。」

しかしマダラは別の答えに辿り着いたといいます。

生前、マダラの目指していたものなど、

柱間には皆目見当がつきませんでしたが、

「無限月読…。

 里も忍も国も民も関係ない…。

 ただ全てを幻術にはめ、

 己の思い通りに操ることだ。

 オレの兄が…マダラの弟が…

 そしてアンタ達が守ろうとしてきた

 全てのモノを……無にするのだ。」

サスケの話から、

ようやく何が起ころうとしていたか分かります。

「兄さんは……、

 …柱間…アンタの意志を直接語ることもなく、

 受け継ぐ者だったってことだ…。

 そしてアンタ以上に耐え忍んだ。

 そして木ノ葉の忍であることを誇りだと語って死んだ。

 アンタを一番理解した忍が

 うちは一族だったとは皮肉だな。」

柱間は何も答えませんが、

代わりに弟の扉間が答えます。

「お前の兄だけではない。

 ワシの部下にお前の兄と同じような

 うちはカガミという男がいた。」

ダンゾウの回想ででてきた"うちはカガミ"という男。

あまりうちはのことを快く思っていないように見える

二代目火影扉間が自分の近衛とさせていた事実は

腑に落ちないものでしたが、その伏線が明かされます。

「…二代目…、

 アンタはうちは嫌いじゃなかったか?」

とのサスケの質問に、

「そういうことではない…。

 ワシはどの一族とて、

 里にとって危険性があるものを

 注意深くとらえていただけだ。

 うちはは特にそれを考慮するべき一族

 だったのは確かだが。

 …だが本来…愛情に深いうちはだからこそ、

 時にお前の兄やうちはカガミのように、

 一族の枠を越えて里のために

 尽くしてくれた者も少なからずいた。

 里とは一族と一族の枠を取り払うものだと、

 兄者は考えた…。

 まあ…、そう簡単にはいかぬのも事実だったが。」

と答える扉間。ヒルゼンが続けます。

「うちはカガミの子孫がうちはシスイだ…。

 お前の兄、イタチの友だった男じゃ。

 このワシを含め…、

 多くの者が初代様の火の意志を受け継いだ。

 ただワシは誰より甘い忍だったかもしれん…

 二代目様の里づくりを上手く引き継げなかった。

 そのためダンゾウに里の闇を背負わせてしまった…。」

それに対して、サスケは里の闇に対して

復讐したことをヒルゼンの前で明かします。

「…ダンゾウも復讐としてオレが殺った…。

 奴は最後…、卑怯な手を使ってでも、

 里を守ると公言してたがな…。」

それに対して負い目があるのか、

ヒルゼンは後悔を口にします。

「…どうやらワシは火影として、

 失敗ばかりしてしまったようじゃ…。

 今はこのような外の状況を作ったのは

 自分の責任でもあるの…。」

その言葉にミナトが首を横に振ります。

「イヤ…三代目のせいじゃない…。

 アナタはしっかり里の為に尽くされ全うされた。

 九尾の里襲来の時にオレが倒れてしまった。

 アナタに火影として期待されていたのに…、

 その期待にそえなかった…。」

我が子ナルトに未来を託したものの、

いま思えば尚早な決断だったのか――

状況が逼迫していたとはいえ、

己の決断を後悔するミナト。

「私を差し置いてまで選ばれたのにね。

 皆、残念だったわよ。」

大蛇丸がすかさず揶揄を入れます。

今となっては半分冗談でしょうが、

大蛇丸様…少しスネてます?」

との水月の言葉に、

「フフ…。

 三代目の前だから少しね。」

とだけ大蛇丸は答えます。

「生きていれば、

 うちはクーデター計画も

 もっと未然に防げたかもしれない…。」

とミナトは口にします。


2.サスケの答え(2)

「さぁ…サスケくんどうするの?

 里を潰すのか…それとも…。」

サスケがどういう決断をするのか、

興味深いといった感じで

大蛇丸サスケの顔を窺います。

しばらく考え込むようにサスケ

突然兄によってもたらされた両親の死――

兄を憎んで生きてきた日々――

うちはと里との確執――

兄への復讐。その代償。

本当の兄の姿。想い。

それを奪ったものへの復讐。

兄との邂逅。真実の裏側。

本当に大切なもの。

そして何を大切に守ろうとしてきたか、

それぞれがそれぞれ精一杯、

あるべき未来へ頑張ってきた

その現実の結果だけでなく過程を見て、

サスケはこれからどう歩むべきか、

自らその決断をします。

オレは戦場に行く。

 この里をイタチを…無にはさせん!

その決断に驚くもの、納得するもの――

その場は一瞬静まりかえりますが、

柱間は嬉々として受け入れます。

「……決まりだ!

 扉間、外へ飛ぶ準備ぞ!!」

対して冷静な扉間。

「飛雷神を使おうにも、

 今は縛られておる…。」

一刻も早く動き出したいといった柱間は、

大蛇丸を急かします。

大蛇丸とやらお前はどうする?」

ヒルゼンも大蛇丸を窺うように訊きます。

「お前はサスケに付くと

 さっきは言ったハズじゃがの?」

その問いにニッと悪戯っ子がするような

笑みを浮かべた後、大蛇丸は言います。

「もちろん同行しましょう。」

歴代火影という最強ゾンビ4体に、

大蛇丸サスケ、重吾という人外の実力をもつ3人。

それらが動くような現状を見て

何が引き起こされるか――

戦場に戻りたくない水月は逃げ出したい気持ちに駆られます。


3.サスケの答え(3)

一行は一旦外に出て、里を見渡します。

「ほおぉ!!

 ここからの眺めは懐かしいぞ!!」

嬉々とした表情がすべてを物語る柱間。

隙を見て逃げ出す水月を、

何者かが蹴り飛ばします。

それは脱走してきた香燐。

「やっぱサスケかてめー!!!

 チャクラ感じたんで、

 まさかと思って引き返してみりゃーよォ!!

 てめェぜってー許さねーから…。」

怒髪天を衝く勢いで、

利用され裏切られたことに喧々と

喚き散らしながら水月に殴りかかります。

「すまなかった…香燐。」

サスケのその言葉に、

いままでの事実が吹き飛ばされ、

またサスケに心を戻してしまった香燐。

「あいかわらずサスケくんに弱そうね。香燐。」

大蛇丸

「あのねェ〜〜〜! 大蛇丸様!!

 サスケがねェ〜ウチをねェ

 突き刺してねェ…」

と先ほどよりも和らいだものの、

不服そうに香燐。

「私もよ…。

 でも今はサスケくんに協力してる…。

 ちょうどいいわ。

 アナタも協力なさい。」

大蛇丸はさらっと流してしまいます。

さんざんの憎しみをまき散らしてきたサスケが、

すべて許されてしまうようなこの状況。

それだけの決断をし、

皆がそれに賛同してくれているのです。

サスケはもはや孤独ではない。

そのことにサスケも気づいていることでしょう。

先陣を切って、サスケ自ら憎しみの連鎖

ばっさりと断ち切って見せたのです。

「しかたねーな♡」

といってすり寄る香燐を、

サスケもやや引きながらも邪見にはしてません。

それを横目にヒルゼンが大蛇丸に訊きます。

大蛇丸…。

 どうしてサスケに協力することにしたのじゃ?」

大蛇丸はいつになく真面目な顔で言います。

カブトの中に入っていて分かった…。

 私の生き方を真似し、

 全てを蓄積していたカブトも失敗した。

 今はサスケくんの違う生き方に興味があるだけ。

 あの子はカブトと違い、

 私を真似なかったから…。」

そう言って柱間の隣に並び立つサスケを見やります。

「火影達よ!

 里を見守ってきたこの顔岩の上より、

 しっかりと里を目に焼き付けよーぞ!!」

と柱間。兄の異様なテンションに

肩を落とす扉間ですが、兄の言葉に従います。

「やっと息子に会える。ナルト

 今まで父として何もしてあげられなかった分、

 大きなプレゼントを持っていくよ。」

とミナト。

「さて!

 久しぶりの戦争じゃ…。

 気を引きしめていかんとな!」

とヒルゼン。

「不謹慎だが…、

 慣れ親しい友に会えるのは

 楽しみでもあるな。

 いつの世も戦いよ…。

 だがこれで最後ぞ!!」

と柱間。

みな思い思いを口にし、

そしてそれぞれの正義を結集して、

最後の答えを出そうとしています。

「行くぞ!!!」