いのちと向き合う(2)「気」まで治す 病院の姿勢
東京の病院で精密検査を受け、早期の前立腺がんと分かった。だが不安は感じなかった。「前立腺がんと関係ない過呼吸で病気が分かった。また目に見えない力に助けられたと思ったんです」
幼い頃、駅のホームから転落し、列車にはねられる寸前で救出された。1985年に墜落した日航ジャンボ機123便は、大阪でのテレビ収録にいつも利用していたが、墜落した日は体調が悪くなり、乗らなかった。これまで何度も間一髪で助かった。
2012年2月、東京医大病院で手術を受けた。外科医が手術支援ロボットで行う
「手術後も全然痛くない。大きな傷はなく、おなかの6か所に注射の後に貼る小さな四角いばんそうこうが貼ってあるんですよ。手術なんてウソで、だまされたんじゃないかと逆に不安になりましたね」
病棟は明るく、ほかの患者や看護師と冗談や怪談話で盛り上がった。婦長から怪談話を仕入れ、この年の怪談ナイトで披露した。
「この病院ではスタッフと患者が大きな声であいさつし、会話を楽しんでいました。病気の『病』だけでなく『気』までも治そうとする姿勢に感心しました」
(2013年4月18日 読売新聞)
一病息災 最新記事 一覧はこちら
- いのちと向き合う(2)「気」まで治す 病院の姿勢(2013年4月18日)
- いのちと向き合う(1)怪談の最中に過呼吸の発作(2013年4月11日)
- 黄色靱帯骨化症(4)消えた痛み 待ち遠しい試合(2013年4月4日)
- 黄色靱帯骨化症(3)手術後 骨に壮絶な痛み(2013年3月28日)
- 黄色靱帯骨化症(2)大手術なら復帰まで2年(2013年3月21日)
- 黄色靱帯骨化症(1)下半身の感覚ないまま投球(2013年3月14日)
- 急性骨髄性白血病(4)支えられ 考え方変わる(2013年3月7日)
- 急性骨髄性白血病(3)悩んだ末 移植の決心(2013年2月28日)
- 急性骨髄性白血病(2)激しい悪寒と火照りで入院(2013年2月21日)
- 急性骨髄性白血病(1)兆し 高校卒業の直後(2013年2月14日)