(2013年 4/18)
経済産業省は17日、大規模太陽光発電所(メガソーラー)など再生可能エネルギーの受け入れ枠を拡大するため、道内に世界最大級の蓄電池を設置すると発表した。苫東地域にある北海道電力の変電所が有力候補地。発電量の変動を大容量の蓄電池で調整することで、送電網の安定運用と再生可能エネルギーの普及を支援する。
変電所に蓄電池を設置するのは世界初。容量は約6万キロワット時を予定している。資源エネルギー庁によると、施設規模は「小学校の体育館並みの大きさになる」(新エネルギー対策課)見通し。北電と調整した上で5月にも設置先を正式決定する。総事業費は約200億円。2014年度末までに設置する。
太陽光、風力など再生エネは天候の影響で発電量が変動しやすい上、道内は送電網への接続量に限界がある。このため余剰電力を蓄電池に貯めて、需要に応じて放出することで発電量の変動に対応しやすい環境を整える。エネ庁によると、蓄電池が導入された場合、需給調整能力が約1割増強される見通し。
広い土地を確保しやすい北海道は出力千キロワット以上のメガソーラーの立地が集中。昨年12月末までに認定された施設の出力は合計約56万キロワットと日本一で、国内の25.9%を占める。一方、2千キロワット以上の大規模施設の立地は接続量の限界とされる約40万キロワットに達しているため、蓄電池を設置する場合などを除き、接続を拒まれる可能性があった。