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橋の下を活用、発電事業
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県道青森浪岡線の通称「スカイブリッジ」の下。有効利用策として、県が再生可能エネルギーの発電施設の設置を打ち出した=10日 |
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陸橋の下に“発電所”を誘致−。県は今夏以降、県管理道路の橋の下で、再生可能エネルギーによる発電事業を行う県内企業を募集する。これまで有効利用されていなかったスペースを太陽光、風力などの発電施設用地にすることで、企業の新分野進出を後押しするのが狙い。全国的にも珍しい取り組みで、条例改正など必要な手続きを経て、本年度内に設置許可を出す段階までこぎ着けたい考えだ。
県は昨年度、県が管理する国道や県道に架かる橋41カ所を対象に、発電施設の立地可能性調査を実施。効率的に発電できる場所があることが分かった。
調査対象の一つとなった県道青森浪岡線の通称「スカイブリッジ」(青森市細越)は、幅12.4メートル、長さ587.5メートルで、橋の下は約4600平方メートルが利用可能だ。県は事業者の募集前に、どの橋がどの発電形式に向いているか調査結果を公表する予定だが、橋の下でも日当たりがよければ太陽光発電が可能だという。風力は、高さ15メートル以下の小型風車を並べる形を想定している。
普段は企業側が固定価格買い取り制度で電力会社に売電し、災害などで停電になった場合は、道路照明のために電力を県に融通してもらう。県は、企業側からの道路占用料収入も見込める。
橋の下は道路と同様、電柱や水道管など特定のもの以外は設置できない。県は、早ければ6月定例県議会に、発電施設も設置できるようにする条例改正案を提出する。
県道路課が把握している限りでは、橋の下に発電施設を設けている例は全国でも東京都内に1件あるだけだという。先進的な取り組みを進める同課の城前俊浩主幹は「未利用状態だった橋の下を使い、企業側にも県にもメリットがある事業を生み出したい」と話している。
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