2013年4月17日(水)

世界トップの省エネ工場「ホンダ寄居工場」 ビオトープで希少種保護も

組立検査棟の屋上に設置されているメガソーラー発電のパネル

 ホンダは16日、7月に寄居町富田で稼働を開始する四輪車組立工場の環境に関わる取り組みについて発表した。メガソーラー発電など革新技術を投入し、高効率で環境負荷が極小な「世界トップクラスの省エネルギー工場」という。また、敷地内にビオトープを整備し、在来の希少動植物を保護している。

 新工場では、最新型のハイブリッド技術などを搭載した新型「フィット」など、小型車を集中生産する予定。年間で25万台の生産能力を持つ。3月末に完工式を行い、7月の量産開始に向けて準備を進めている。

 組立検査棟やウエルカムセンターなどの屋上に、2・6メガワットの太陽光発電システムを設置。同社調べによると「国内自動車工場で最大」という。このメガソーラー発電による電力は、年間25万台生産した場合の電力使用量の3・7%に当たる。二酸化炭素(CO2)の削減効果は年間で1200トンという。

 さらに、エアコンプレッサーの運転時に発生する熱で水槽を温め、空調用の暖房熱源として利用。従業員が作業する高さだけを効率的に温度管理する空調システムも導入している。そのほか、天然ガスのコ・ジェネレーションシステムを取り入れ、エネルギーの多様化と自前化を図っている。

 また、緑地面積は約26・7万平方メートルで、敷地全体の28%を占める。開発の時に木々を残したり、新たに植樹を行った。周辺の緑地を分断しないように、東西にビオトープを整備(計1・6万平方メートル)。トウキョウサンショウウオ、ホトケドジョウやラン類など、里山や湿地特有の希少動植物の保護にも取り組んでいる。

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