坂井オーナーも現地で試合を見守ったが…【拡大】
新井良を起爆剤として投入する考えだった。だが、左太もも裏の肉離れから1軍復帰したばかり。「慎重? そういうこと」。試合前練習で「まだ守備を怖々やっている」(久慈守備走塁コーチ)という状況を見て、逡巡したのか。
ゲームの中でも、動きが見えない。3発被弾していた先発スタンリッジを五回一死で打席に立たせた。好調な1番・西岡へつなぐため、代打を出すべきではなかったか。求める「反発力」への芽を自ら摘んでいるとも、受け取られかねない消極タクト。結局、新井も福留も無安打に終わった。
「結果が出ない打者は、差し込まれた状態での勝負になっている。向こう(巨人)が長打を打つポイントと明らかに違う。そういうところを感じとって修正しないと」。虎将は打撃のヒントを宿敵から“盗め”と言ったが、勝負手を打つのは将の役目でもある。
観戦した坂井オーナーは「あまりしゃべりたくないので…」と言葉少なに球場をあとにした。得点源として期待される5-7番の“1割トリオ”が、殻を抜け出せない窮状。有言実行の“改革”はいつやるか。今でしょ! (栃山 直樹)
(紙面から)