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女の生き様
作者:自業自得
九州の片田舎に一人の女性が住んでいた。

彼女は若いときに好きな人と駆け落ちして男の子を産み、竜蔵と言う名前を付けた。

しかしすぐに浮気されて捨てられ、駆け落ちなので親にも頼れず、女手一つで竜蔵を育てた。

仕事ばかりで構ってやれなかった。

竜蔵はさびしかったのか中学生の時に不良になった。

悪い友達と付き合って薬物に手を出し、
近所の老人の家に強盗に入り、
殺人と放火した罪で少年院に送られた。

やがて竜蔵は出所して、日雇い仕事を始めるがトラブルを起こして辞めてしまった。

家賃と光熱費を滞納して、その度に母親は代金を立て替えてあげた。

息子がこうなったのは自分のせいだ。彼女は死ぬまで息子の借金を支払うことを決めた。

竜蔵は、母親が大嫌いなので母親をもっと苦しめてやろうと暴力団に入ったが、
騙されて他の暴力団員が偽名を使うために身分証だけ盗られて消されてしまう。

そうとは知らず母親は息子のためにせっせと働き、
いつか帰って来るであろう息子を信じて貯金をしていた。

それから30年が経ち、彼女に電話がかかってきた。

「もしもし、久しぶり、俺だよ」

男性の声だった。

「竜蔵…かい?」

彼女は咄嗟にそう尋ねた。

「うん、そう」

電話の相手はそう答えた。

彼女の目に涙が溢れた。

「元気かい?苦労はしてないかい?」

彼女は泣きながら答えた。

実は電話の相手は息子ではなかった。

今でこそ有名だが、彼はオレオレ詐欺の犯人だった。

「あのさぁ、オレ会社経営してんだけど最近上手く行ってねーんだよ金貸してくれねーか?」

母親は今まで息子のために貯金をしていた事を話した。

貯金は800万円に達していた。

彼女は全額をそのまま犯人の口座に送金し終えると、気が抜けたのか帰り道で倒れて死んだ。

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