権限移譲「受け皿は広域連合」 嘉田知事、政府方針転換を批判
滋賀県の嘉田由紀子知事は16日の定例会見で、政府の地方分権改革有識者会議が事務権限の移譲先に関西広域連合を考えていないとしたことについて「民主党政権のときに広域連合を受け皿にするとした以上、与党が変わろうとも責任を持ってほしい。継続性がない」と批判した。
嘉田知事は「これまで(民主政権)の議論は何だったのか。広域連合は受け皿として十分可能性があることは言い続けたい。全国知事会でも声を上げていく」と強調した。
同会議では道州制を容認するような意見があるとして、「もっと多様な人の意見を聞いてほしい。地方自治を担う都道府県の実態を聞き、国と地方の協議の場で道州制がどうあるべきか、幅広い議論をしてほしい」とも注文を付けた。
また今後、県庁内の「広域行政のあり方研究会」で、県がなくなった場合など複数のパターンを示した資料を夏までにまとめ、県民に意見を聞く場を設ける考えも示した。
兵庫県の宝塚、伊丹両市長選で日本維新の会の候補が大敗したことについては「関西全体を道州制にという維新の案に対し『宝塚や伊丹は大阪ではない』という市民の意思の表れではないか」と分析した。
【 2013年04月16日 22時29分 】