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【裁判】女から男に戸籍変更した父親「親子関係認めて」

4/17 19:08

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心と体の性の不一致に悩み、戸籍を女性から男性に変更した父親が、第三者から精子提供を受けて妻との間にもうけた男の子について、「法律上の親子関係を認めてほしい」とする裁判を起こしました。

訴えを起こしたのは、東大阪市に住む会社員の前田良さん(仮名・30)です。前田さんは5年前、戸籍上の性別を女性から男性に変更し、妻と結婚。第三者の精子提供を受け、2人の息子が生まれました。前田さんは、次男を夫婦間の子ども「嫡出子」と書いた出生届を、本籍地の東京都新宿区に出しましたが、前田さんとの間に、「生物学的な親子関係がない」として訂正を命じられました。録音には、新宿区職員が、「『嫡出でない子』にチェックをし直していただきたいのと、父の欄(にある前田さんの名前)を消していただきたい」と要請し、前田さんが、「僕らはちゃんと結婚して、その間に生まれた子どもなのに、他の人と何で同じ扱いを受けられないのか。訂正する気はない」と答えるやり取りが記録されています。前田さんが訂正を拒んだことから、新宿区は、父親の欄を空白にした次男の戸籍を職権で作成しました。会見で前田さんは、「差別だと思っている。長男も次男も僕の息子。親と子のことを考えるのなら、どうしたらいいか(裁判所には)真剣に考えてほしい」と強調しました。前田さんの長男についても、新宿区は同様の措置をしていて、その是正を求めた裁判では1審・2審とも前田さんの訴えが退けられ、現在、最高裁で審理が続いています。

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