〜皆で故郷の自然を取り戻そう! 県内各地でEM活用が拡大〜
2011年3月11日に東日本を襲った大震災は、津波による甚大な被害と原発事故による放射能汚染問題が日本国内はもとより全世界に大きなショックを与えた。今回は放射能汚染問題にEM技術を活用して取り組む福島県内22箇所の拠点のうち主要な動きについて現地レポートでお届けする。(被災各地でのEM技術による初期の支援活動については、2011年7月号の特集号を参照)
福島県田村市都路町古道(ふるみち)地区は福島第一原子力発電所から西に約20kmに位置し、豊かな自然が拡がり緑が眩しく感じる場所ながら、線量計は今でも1μSv/h以上を示す。4月1日に“警戒区域”が解除され、人の往来は可能になったものの、”警戒区域”解除以前よりEMによる除染活動を独自に進めるコスモファーム代表の今泉智氏と米倉金喜氏、他の活動を紹介する。
福島県田村市都路町古道(ふるみち)地区は福島第一原子力発電所から西に約20kmに位置し、豊かな自然が拡がり緑が眩しく感じる場所ながら、線量計は今でも1μSv/h以上を示す。4月1日に“警戒区域”が解除され、人の往来は可能になったものの、”警戒区域”解除以前よりEMによる除染活動を独自に進めるコスモファーム代表の今泉智氏と米倉金喜氏、他の活動を紹介する。
EM堆肥上の放射線量激減にビックリ
今泉氏は震災で降積った放射能を測定した結果、EM堆肥の上が他に比べ“極めて低い線量”であることに気付き、EMによる徹底した除染を進める決意を力強く言い切った。
そこで、まずキノコ栽培場(坪井 満氏所有)約150?を無償で借受け、暖房装置の付いたEM培養棟に改修。更に運搬車や散布装置の導入等、個人でここまで出来るのかとびっくりする程の規模である。
除染対象区域は32ヘクタールで東京ドームの約7倍の広さ。巾5m程の道(長さ1600m)の両脇(片脇100m)の除染活動が本格化したのは、今年5月になってからだが、明らかに効果が出始めている。トラックに3トンタンクを積載し、消防用ポンプから供給されるEM活性液の3倍希釈液は2基の専用散布ガンに送られ、約30分で散布が終了する。これを1日に5回繰り返す。
そこで、まずキノコ栽培場(坪井 満氏所有)約150?を無償で借受け、暖房装置の付いたEM培養棟に改修。更に運搬車や散布装置の導入等、個人でここまで出来るのかとびっくりする程の規模である。
除染対象区域は32ヘクタールで東京ドームの約7倍の広さ。巾5m程の道(長さ1600m)の両脇(片脇100m)の除染活動が本格化したのは、今年5月になってからだが、明らかに効果が出始めている。トラックに3トンタンクを積載し、消防用ポンプから供給されるEM活性液の3倍希釈液は2基の専用散布ガンに送られ、約30分で散布が終了する。これを1日に5回繰り返す。
山間地32ヘクタールに毎週30トンの活性液散布 田村市都路町
田村市都路町バックヤードのEM培養棟にはEM1次培養タンク(1トンX2基)、EM2次培養タンク(1トンX30基)がありバックをしっかりと固めている。
実際の散布作業に立会い、散布体験もさせていただいたが想像以上の迫力に戸惑いながら、無事に3トンを撒き切った。終わった後の空気がこれまでと「変わった」と気付くのに時間はかからなかった。壮大な計画は始まったばかりだ。
別れしなに今泉氏は、「優しくキーンと張り詰めるような自然を取り戻すまで続ける」と穏やかな表情ながらも再び闘志を口にされた。その表情は決して忘れない。頑張って欲しい。
実際の散布作業に立会い、散布体験もさせていただいたが想像以上の迫力に戸惑いながら、無事に3トンを撒き切った。終わった後の空気がこれまでと「変わった」と気付くのに時間はかからなかった。壮大な計画は始まったばかりだ。
別れしなに今泉氏は、「優しくキーンと張り詰めるような自然を取り戻すまで続ける」と穏やかな表情ながらも再び闘志を口にされた。その表情は決して忘れない。頑張って欲しい。
高濃度汚染地・馬場地区の除染活動がスタート 南相馬市原町区馬場
300世帯約1000人の住民が暮らす馬場地区には、“馬場ふれあい広場”と言う立派な集会所やグラウンドがあり、皆の憩いの場所であった。グラウンドの隣接地に放射線のモニタリングポストがあり、只ならぬ気配が漂う。線量は1μSv/hを超える。そんな中、馬場EM研究会の羽根田薫氏(馬場地区区長)が仲間10人とEMによる除染活動に立ち上がった。百倍利器1基で1次培養、1トンタンク4基で2次培養をする体制を構築し、軽トラックに300Lタンクを載せて散布する活動を今年3月末より続けている。羽根田氏は「継続散布で線量低下実績を作り、地区全体へのEM散布による線量低下を図りたい」と語る。
園児を守る地道な除染活動が進む郡山市のエムポリアム学園 福島県郡山市
郡山市堤下町にある学校法人エムポリアム学園の平栗光弘園長は、EM活性液を週に一度園庭に散布するようにしている、と話す。EMとの出会いは、園長はじめ関係者らが、放射能汚染から子供たちを守るために自分たちでもできる対策を模索していた折、NPO法人EM・エコ郡山の武藤信義さんと知り合ったのがきっかけであった。昨年6月に同NPO法人の協力を得ながら、放射能低減化試験を開始。約半年間の実験期間を経て効果を確認できたことから、協力会社で大型(1トン)のEM活性液培養装置を設置し、学園関係者や一般の利用者へも供給が可能となった。これにより、各家庭でも生活環境の改善や放射能対策に活用してもらえる体制を構築するに至った。
来年に向けて水田造り計画を進める堀本農場 福島県川内村
稲作農家である堀本農場(約5ヘクタール)は、震災前よりEMを使用した水稲栽培をして来たが、今年も昨年に引続き作付は見送った。今は毎週の除染活動が主体だが、EMを使った野菜のハウス栽培も行っている。顧客からは「コメが甘くて美味しい」との評価を得ていた為、作付を始めるには“甘さ”確保に自信が付いてからと話す。しかし、高価な機械設備も出番が無く、倉庫に眠ったままになっている現状は複雑だ。水稲栽培再開は喫緊の課題だが、比嘉教授の指導を受け再開に向けての気持ちを新たにしたい、と言っている。(堀本氏談)