いずれも渋谷区の,東急本店からセントラル病院に至る道路の拡幅工事が完了し,4月7日から,一方通行規制が解除され,相互通行が開始されました.注目されるのは,自転車の車道走行を誘導する「自転車ナビマーク」が路面に登場したことです.歩道を広げない代わりに,車道が広めにとられているようにも見えます.歩行者,自転車,自動車のいずれにとっても通行しやすい道路ではないでしょうか.また,この坂を登り切った,渋目写真 (3)写真 (4)陸橋直下の山手通りとの交差点においては,横断歩道横の「自転車横断帯」が消されていました.最近,東京都内では,自転車横断帯の廃止が急ピッチで進められており,当局が,自転車通行の正常化に対して断固とした立場で取り組んでいることがうかがえます.全国に波及することに期待したいものです.
 自転車横断帯を無くすのは自転車に不利な施策なのではないか?と思われる方もおられるでしょう.こちらをご覧下さい.

 他方,最近になって自転車通行の正常化・通行空間確保の取り組みが軌道に乗る直前まで,流れに逆行する道路整備が行われてきたことの損失を思わざるをえません.たとえば,今回話題にした道路からほんの200メートルほど離れた山手通りは,2009年~2012年にかけて改修工事が行われたのですが,下写真のような光景になっています.歩道を狭めて,自転車レーンまたは片通行の自転車道にしていればどれだけか快適な道路になったことでしょう.他地区を見ても,21世紀に入ってから,歩道が広くとられるようになった道路がたくさんあることが目につきます.歩道が6メートル以上あっても,自転車が猛スピードで通過するようでは,歩行者が安心して通れる道にはなりません.3,4メートルの歩道に幅を狭めつつ,その分のスペースを自転車レーンに回し,自転車の歩道走行を原則禁止したほうが,歩行者にも自転車にもよいはずです.また,狭い路側を走る自転車を気にする必要がなくなり,自動車ドライバーにも喜ばれるでしょう.
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