【小林舞子】患者や家族から病院内で暴力や暴言を受けた医師や看護師らは4割に上る。こんな調査結果を、私立大学病院でつくる医療安全の連絡会議が29日発表した。診療に影響が出る恐れもあり、各大学で対応マニュアルをつくるなど対策を検討する。
調査は東京慈恵会医科大や東京女子医大など都内11病院の全職員が対象。約8割の2万2859人が回答した。44%が「過去1年に何らかの暴言や暴力を受けた」と回答した。暴言は42%、暴力が15%、セクシュアル・ハラスメントが14%だった。院内暴力への対応で、25%の医師らが「我慢した」という。
医療者側にも要因があったとの回答は46%あり、内訳は「説明や確認の不足」(19%)「長い待ち時間」(15・5%)だった。夜間救急の待ち時間が長く「受付の事務員がノートパソコンを投げつけられた」「医師が松葉杖で殴られた」といった事例があるという。
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朝日新聞社会部