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【芸能・社会】猿之助 人力宙乗り 3年ぶり出演中こんぴら歌舞伎2013年4月18日 紙面から
市川猿之助(37)が3年ぶりに出演中の「こんぴら歌舞伎」で、同劇場では初めて「義経千本桜 川連法眼館の場」(通称「四の切」)の宙乗りを披露。江戸時代をほうふつとさせる“人力宙乗り”に、連日満員の観客が拍手喝采を送っている。 「四の切」は、先代の3代目猿之助が、江戸時代のケレンを取り入れて復活させた当たり狂言。当代も、昨年の襲名披露などで演じ、3月の御園座公演で宙乗り100回を記録した。 今回も襲名披露で、同劇場に宙乗りが可能な「かけすじ」という仕掛けがあることを知り、「四の切」を選んだ。中盤に、義経の家来・佐藤忠信にふんした猿之助が、下手の舞台からストンと身を隠し、直後に狐の衣装に替わって館の下から出てくるシーンは、まさに一瞬。大劇場に比べ、移動距離が短いため、超速の早替わりの効果は絶大だ。 クライマックスの宙乗りでは、背中から吊られた2本のワイヤを電動で上下させる「人力トロリー」と呼ばれるボックスが、使われる。それを、花道にそって天井近くに渡された「かけすじ」という“通路”を2人がかりで移動させる。ワイヤの動きこそ電気に頼るが、ほかは人力で、江戸時代もこうであっただろうという光景が再現されている。 観客は、もちろん大喜び。黒子の姿も見えるが、むしろ愛嬌(あいきょう)だ。「いつもよりお客さんが近いですからね。いい景色ですよ」と猿之助。イス席ではなく、升席のため、「吊られると案外広い」と感じるそうだ。最新機構を備えた歌舞伎座が新開場した一方で、さまざまな制約の中で裏方の奮闘に支えられ、江戸歌舞伎を再現した猿之助。公演は、21日まで続く。 (本庄雅之) ◆「四国こんぴら歌舞伎大芝居」 上演される金丸座は香川県琴平町に、天保6(1835)年に建築された現存する日本最古の芝居小屋(740席)。昭和45(1970)年に国の重要文化財に指定され、現在地に移築された。85年に吉右衛門や昨年亡くなった勘三郎さんらの働き掛けで、歌舞伎公演が復活した。今年で29回目。 PR情報
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