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ボストン連続爆破テロ 爆発物は圧力鍋を使用

金属で殺傷力強化か 圧力鍋の残骸
米ボストンの連続爆破テロで、爆発物に使われた圧力鍋の残骸(FBI提供)
Photo By AP=共同

 米ボストン・マラソンで発生した連続爆破テロで、爆発物は圧力鍋を使用してつくられ、中にくぎや金属の玉が入っていたことが分かった。爆発時に飛散させて殺傷能力を高める狙いがあったとみられる。「圧力鍋爆弾」はイスラム過激派が多用するといい、捜査当局は身近な日用品が爆発物に使われていたことで、絞り切れていない犯人像を解明する一助になるとみて調べている。

 爆発物の残骸を連邦捜査局(FBI)などが分析したところ、圧力鍋の中にはくぎや、ボールベアリングと呼ばれる金属の玉が入っていた。黒いナイロン製のリュックサックのようなものの中に入れられていたとみている。捜査関係者は爆発物について、携帯電話などで起爆させるタイプではなく「時限式だったとみられる」とCNNテレビに語った。

 共同電によると、この「圧力鍋爆弾」はイスラム過激派が多用する。材料入手や製造が容易な上、人目を引きにくく、米治安当局は約10年前から警戒してきた。

 国土安全保障省は04年に税関や警備当局に出した警戒情報で「アフガニスタンのテロリスト訓練キャンプでは圧力鍋を即席爆破装置(IED)の容器に使うことを普通に教えている」と指摘。一般的な調理器具のため見逃す傾向にあると警告していた。現在はインターネットで簡単に作り方を調べることができ、米メディアによると、国際テロ組織アルカイダ系の「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」もオンライン雑誌に「ママの台所で爆弾を作ろう」と題する解説記事を掲載していた。

 使用例はイスラム過激派に限らないが、FBIによると、圧力鍋に爆薬を仕込んだ手製爆弾はアフガンやパキスタンでの米軍に対する攻撃のほか、インドやネパールでのテロ事件でも使われてきた。

 米国内では、10年5月にニューヨークの繁華街タイムズスクエアでテロ未遂事件を起こしたパキスタン系米国人が同爆弾を準備していたことが判明。これを受け、FBIは建物のロビーや人通りの多い場所に圧力鍋が放置されているのが見つかった場合は迅速に対処するよう指示していた。

 爆発現場となったマラソンのゴール付近では警察がレース開始前に2回にわたり不審物を捜索したが、発見できなかった。

[ 2013年4月18日 06:00 ]

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