(追記:数字を読み違えていたので、タイトルを修正しました…失礼しました。)
ホントに、こういう現状をなんとかしないとマズいでしょう。
「昨年、大学生らの自殺 初の1000人突破 就職失敗で」:イザ!
企業人の責任とは
白書によると、23年の大学生などの自殺は、前年比101人増の1029人で、調査を開始した昭和53年以来初めて千人を突破した。
内閣府は「雇用情勢の悪化」を一因に挙げている。警察庁の統計では、「就職失敗」による10~20代の自殺者数は平成19年の60人から23年は150人にまで増加している。
「昨年、大学生らの自殺 初の1000人突破 就職失敗で」:イザ!
記事のなかでは「何度も落ちることで次第に追い込まれ、『自分には価値がないのではないか』と孤立感を深めていく」ことが原因の一端として指摘されています。
ぼくも就活時代、見事に落ちまくった経験がありますが、確かに「自分には価値がない」と思い込んでおりました。うつ病まではいきませんでした、ヒステリー球と慢性的な吐き気にに苛まれました。
こういうニュースを聞くと、企業人、というかぼくら大人たちは、何をすべきかについて考えさせられます。
この件については、ちょうど以前、育て上げネットの工藤さんが「不採用だった理由を伝えるべきだ」という提言を行っていました。
参考:採用担当者のみなさん。「落とした理由」を伝えてみては?
就活生:「失敗で自殺」4年で増加 NPOが悩み分析へ mainichi.jp/select/news/20… 大学生の話を聞いていて、就活で不採用だった理由を伝えるべきだと思う。何が駄目だったのかフィードバックがないので改善もできないし、不安だけになる。
— 工藤啓さん (@sodateage_kudo) 2013年1月7日
現在、夏を超えても未内定だった大学四年生らの就職応援をして、何度も不採用をもらうのもつらいが、「なぜ」がわからないことがもっとシンドイと感じている。履歴書作成も面接も、何がNGかわからないから修正しようがない。つまり前に進む気持ちはあっても、推進力となる材料がほとんどない。
— 工藤啓さん (@sodateage_kudo) 2013年1月7日
この「なぜ」がわからないことすら自己責任の範疇に落とすのは無理がある。サポートする側も理由がわからないからサポートも漠然としたものになりがち。採用人数に枠があるのは仕方がないが、広く募集して選択する一方、選択しなかった学生のフォローがあると、社会的に責任を果たす企業と言えるのでは
— 工藤啓さん (@sodateage_kudo) 2013年1月7日
個人的には賛同しますが、残念ながら、この提案に対しては「そんなのは企業の責任ではない!自己責任だ!」という冷たい反応が多かったですね。まぁ普通に考えればそうなんですが、何だか悲しい話ではないでしょうか。
たとえば以下のBLOGOSのコメント。こんな人ばかりだと、救われない世の中になりますね(相変わらずコメント欄がウンコですな)。
苦笑しか出ませんね。
世の中ってそんなもんだ。答えは自分で探すんだ。体はオトナになっても、心はコドモのまんま。
いつまでたっても甘えん坊さんは、ママが助けてくれないから怒ってるのかな。
家でママのおっぱいでも吸ってろ。(嫁のじゃなく)
もちろん、責任の引き取り方には様々な方法があるはずです。「不採用だった理由を伝える」のはひとつの手段にすぎず、むしろ効果・実現可能性が低いアプローチかもしれません。
では一体どのような方法で、「就活自殺」の責任を、ぼくら大人が引き取ることができるのか。そういう話を深めていくのが、これからの社会で必要なことです。何かいい案があればぜひコメント欄で教えてください。
当事者意識を持てるように伝えると、「厚生労働省も全国57カ所の「新卒応援ハローワーク」で、内定のないまま卒業した学生のケアを行っている」とあるように、実際、ぼくらの税金が使われています。一人ひとりが小さな範囲でも責任を引き取るアクションを行えば、社会的なコストは下げられるはずです。
恒例の「じゃあお前は何をしてるんだ!」というツッコミに対しては、
・就活やキャリアに悩む学生のOB訪問を受け付ける
・学生向けに「会社員にならなくても生きていけるよ」というメッセージを伝える
なんてところを実践しています。この問題については、採算度外視でコミットするので、何かぼくが協力できそうなことがあれば、ぜひ声を掛けてください。