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政治
余裕の首相 連携視野に対野党使い分け
政府関係者も「副作用を答えるわけがない。『物価上昇で苦しんでいる人がこんなにいる』と言うべきだった」と海江田氏を切り捨てた。
首相は、選挙制度改革で海江田氏に一太刀浴びせようというシナリオも描いていた。内閣支持率が70%を超える中、野党は衆参同日選となる「衆院解散カード」を切られることを嫌って本気で政権を追及し切れない-。こう読み切った首相は、15日の自民党役員会で「党首討論はやるけど、解散はしない」と余裕の表情をみせたほどだ。
海江田氏がなかなか質問しないため、終盤に首相が自ら「やろうじゃありませんか!」と公選法改正案への協力を求めた。海江田氏も反論はしたものの動揺の色は隠せなかった。
他の野党党首は、首相を攻める姿勢に欠け、対決とはならなかった。
維新の石原慎太郎共同代表は、憲法改正や国の会計制度改革、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の実効支配などで次々と自説を展開した。
みんなの党の渡辺喜美代表は、2%の物価安定目標について「民主党ではできなかったことだ」と首相を褒めた。初めて臨んだ昨年4月の党首討論で民主、自民両党を「八百長相撲」などと批判し、激しい罵声を浴びせられた苦い経験を持つ。そのトラウマではないだろうが、持ち前の発信力は影を潜めた。
首相は、防衛費増強の必要性を訴えた石原氏に対し「重要な指摘をいただいた」と持ち上げ、渡辺氏には「協力して公務員制度改革を進める決意をしている」と秋波を送った。
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