原発事故:ゲノム調査見送り 環境省

毎日新聞 2013年03月11日 18時54分(最終更新 03月11日 19時14分)

 環境省は11日、原発事故による被ばくの影響を調べるため、13年度から始める予定だった福島県民対象のゲノム(全遺伝情報)調査を見送ることを明らかにした。「技術的、倫理的に問題が多い」と専門家から批判されていた。環境省は「問題を精査し、今後の対応を決めたい」としている。

 放射線は遺伝子を傷つけ、がんなどを引き起こす恐れがある。環境省は「未解明の放射線の影響があるのではないか、という不安に応えたい」として、調査を計画した。

 計画では、13年度から5年間で同県内500組の両親と新生児の計1500人に協力を依頼し、血液などを採取。ゲノムを解析し、放射線で親子間の遺伝子に違いが生じていないかを調べるとして、13年度予算案の概算要求に11億9200万円を計上した。

 しかし、ゲノムの解読過程で機械的な誤りが生じるため、専門家からは「親子間に違いがあったとしても放射線の影響なのか、他の要因なのかも区別できない」と妥当性を疑問視する声が続出。さらに、実子ではなかったことが解析で明らかになった場合の倫理的な課題も指摘されていた。【比嘉洋】

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