愛知・稲沢市刃物男立てこもり 男逮捕 女も犯人隠避容疑で逮捕
愛知・稲沢市のアパートで、窃盗容疑の男が屋根に上がり、同居する女を刃物で脅していた事件で、16日午後9時前、警察が突入し、男は銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕された。
また、女も犯人隠避の疑いで逮捕されている。
暗闇の中、突然響いた催涙弾のような発砲音。
その煙の中で、身をよじるようにかがみこむ容疑者の男。
手には、刃物のようなものが握られていた。
事件発生からおよそ7時間。
容疑者に浴びせられるライトの光の中、立てこもりは終結を迎えた。
事件は、16日午後2時ごろ、愛知・稲沢市で発生した。
同居の女を人質に取り、2階建てアパートの屋根に逃げ、上ったのは、このアパートの2階に住む松本真作容疑者(34)。
警察が窃盗容疑で逮捕しようとしたところ、松本容疑者は女を連れ、天井裏などをつたって、屋根に逃げた。
松本容疑者は、刃物のようなものを持ち、「女を落とすぞ」と説得にあたる捜査員を威嚇した。
近所の住民は「(刃物が)光ってチカチカして見えた。15〜20cmくらい。男は興奮気味で刃物をちらつかせてた」と話した。
その後、こう着状態が続いていたが、発生から7時間余りがたった午後8時40分ごろ、松本容疑者が要求した乾電池を手渡そうと、捜査員が近づいた一瞬のすきをついて、閃光(せんこう)弾のようなものが放たれた。
捜査員が突入し、松本容疑者を銃刀法違反で逮捕、女(30)も犯人隠避の疑いで逮捕された。
松本容疑者は、稲沢署に護送されているが、女はすでにほかの場所へと移送されている。
逮捕された松本容疑者だが、愛知県警が突入した際にけがをして、病院で治療を受けたあと、午後10時40分ごろ、稲沢署に護送された。
確保の際、捜査員が拳銃で威嚇射撃を2発行い、さらに1発を松本容疑者の足元に向け発砲した。
弾は当たっていないということだが、松本容疑者は、右足にけがをしていて、病院で治療を受けたあと、身柄を稲沢署に護送された。
愛知県警は今後、動機などを追及することにしている。