【ゴン川野の阿佐ヶ谷レンズ研究所】シリーズ最高画質を誇るコンデジNikon『COOLPIX A』はデジイチに勝てるのか?(2013.04.17)
最高画質のコンデジといえば、ソニー『DSC-RX1』で異存はないだろう。何しろフルサイズセンサーにカールツァイス『ゾナーT*35mmF2』レンズを搭載。さらに出荷前に全数微調整してレンズとセンサーの公差を徹底的に減らしているのだ。しかし、弱点がないわけではない。決してコンパクトは言えないサイズに重さ482gがズシリとくる。最短撮影距離はレンズ面から14cm。あとAFが遅い。最大のネックは発売後2年を経過したのに価格が下がらず価格.comでいくら探しても20万円以上することだろう。兄弟モデルに1インチセンサーの『DSC-R100』があり、4万9000円ぐらいで買える。しかし、1インチではフォーサーズよりセンサーサイズが小さく最強を名乗るにはいささか心許ない。
そこで登場したのがAPS-Cサイズのセンサーを搭載したNikon『COOLPIX A』である。サイズは111×64.3×40.3mm、重さ299g。どのくらい小さいかと言えば、富士フイルム『X20』よりも小さいのだ。もちろんNikon『Nikon1V1』よりも小さい。普通のコンデジであるNikon『COOLPIX P330』より一回り大きい感じだ。『X20』はレンズキャップ方式だが、『COOLPIX A』はレンズバリア内蔵の沈胴式で、撮影時もほとんどレンズは伸びない。レンズは単焦点で焦点距離は35mm換算で28mm F2.8と『RX1』より広角だ。コンデジユーザーに馴染み深い28mmを選択したニコンの英断に拍手を贈りたい。次は24mmに期待!センサーは1616万画素でローパスフィルターレス。特に対策はしていないためモアレが出る可能性は否めない。画像処理エンジンはデジイチ『D7000』などに使われている「EXPEED2」が搭載された。最短撮影距離はマクロ時でレンズ面から10cmである。AFは画質優先のためかコントラスト検出方式なので、『X20』や『V1』のような超高速は望めないが、『RX1』よりは早い。常用感度はISO100~6400で拡張で1万2800まで使える。インターフェイスはシンプルでコンデジにありがちなアートフィルター系の機能はない。モードダイヤルにユーザー設定1と2があり使いやすい。また、左右に回転するコマンドダイヤルがあり、一眼レフに近い感覚で操作できる。『V1』に比べれば段違いに使いやすいのだ。
ソリッドなデザインで質感にも文句はないが、COOLPIXシリーズを意識してかか『COOLPIX P330』とほとんど外観が変わらない。RXシリーズのようなスペシャル感に欠けるのが惜しい。
沈胴式28mm単焦点レンズは撮影時にも、わずかに伸びるだけで全体のプロポーションを壊さない。これが『X20』の場合は、ズームレンズのせいか収納時と撮影時でかなり差がある。