ボストン・マラソン爆発:歓喜のゴール一転、惨劇の現場に

毎日新聞 2013年04月16日 11時26分(最終更新 04月16日 12時38分)

爆発が起きたボストン・マラソンのゴール付近の現場=AP
爆発が起きたボストン・マラソンのゴール付近の現場=AP

 【ボストン小坂大】完走の歓喜と歓声が一瞬にして悲鳴に変わった。15日、米東部マサチューセッツ州ボストンで、約2万3000人が参加して開催されたボストン・マラソンのゴール付近。2度の爆発は炎と白煙を噴き上げ、沿道の各国の旗の一部を激しくはためかせた。多数の市民ランナーが転倒したり、叫びながら逃げ惑い現場は騒然となった。

 ボストン市警などによると、爆発が起こったのは同日午後2時50分(日本時間16日午前3時50分)ごろで、市内中心部の「ボイルストン通り」沿い。現場にいた男性はニューヨーク・タイムズ紙に「たくさんの人が足を失った」と語り、同紙は「ゴールは突然、戦場になった」と報じた。地元紙のボストン・グローブ(電子版)も、目撃証言から爆発直後の状況を再現。マラソン取材中の男性は、「バンと爆発音が聞こえ、周りは一面血だらけだった」と話し、別の男性は「今まで見た中で一番、恐ろしい光景」と振り返った。

 米テレビ局は、救急隊がストレッチャーで負傷者を搬送する様子や口から血を流し、車いすで運ばれる女性の映像などを繰り返し放映。AFP通信によると、子供2人を含む20人の患者を受け入れた地元病院の職員は「ほとんどが足を負傷している」と話した。

 マラソンに参加したカナダ人男性のテレンス・テシュイラさんは毎日新聞の取材に「皆が完走して幸せな気持ちになるべきなのに、こんな事件が起き悲しい」と語った。

 現場付近は半径数キロの範囲で封鎖され、市内要所には警官多数が増派された。現場近くの複数のホテルでは、「疑わしい荷物」が発見されたとの報告があり宿泊客ら全員を屋外に避難させた。AP通信によると、治安当局は遠隔操作による爆弾起爆を阻止するため、現場周辺の携帯電話の電波を遮断したとの情報もある。警察は市民らに「大人数で集まらないように」とツイッターで呼びかけた。

 一部で「外国人を拘束」の報道もあったが、市警は「容疑者は確保していない」と明言。動機も不明だが、マサチューセッツ州では4月の第3月曜日が米独立戦争の発端となった戦いの勝利を祝う「パトリオットデー(愛国者の日)」の休日で、この日を狙ったテロとの見方もある。

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