エンタメ【ZOOM】NHK台湾番組訴訟 「先住民の名誉に傷」控訴+(4/5ページ)(2013.1.15 08:03

  • [PR]

エンタメ

  • メッセ
  • 印刷

【ZOOM】
NHK台湾番組訴訟 「先住民の名誉に傷」控訴

2013.1.15 08:03 (4/5ページ)
広場に集まり、問題のNHK番組を見るパイワン族の人々。左は番組に出演した高許月妹さん=2009年8月28日、台湾南部の高士(クスクス)村

広場に集まり、問題のNHK番組を見るパイワン族の人々。左は番組に出演した高許月妹さん=2009年8月28日、台湾南部の高士(クスクス)村

 ■「誇り持ち渡英」 華阿財さん

 東京地裁の判決を受け、パイワン族の指導者、華阿財(か・あざい)さんは本紙の取材に対し、次のように語った。

 「高許月妹さんは、日本語があまり達者ではなく、父親の写真を見て、父親のことだけを思って『かなしい』と言った。判決が月妹さんの気持ちを踏まえなかったことは気の毒だ。パイワン族は誇りを持って渡英し、民族の伝統を博覧会で伝えた。英国の学者たちが博覧会をきっかけに村を訪れ、温かい交流が続いた話が今も伝わり、英国調の歌がいくつも歌い継がれている。博覧会参加が屈辱の歴史だったなら、このようなことはなかっただろう。パイワン族は立ち上がり、抵抗したはずだ。NHKの放送の内容が、私たちの実感と全く異なる事実を、きちんと伝えていきたい」

 ■「問われているのは局の自律の仕組み」

 □元NHK経営委員・小林英明弁護士

 元NHK経営委員で弁護士の小林英明氏は、今回の裁判について「取材対象者を被害者として裁判をした場合、編集権は放送事業者が有しているので難しい裁判になるだろう」と指摘する。一方、「もし、番組内容に問題があった場合、NHKは国民の信頼を損ね評価を落とすことになる。つまり、NHKが被害を受けるのであり、問われているのは、NHKに被害を与えないため、経営委員会も含めて『自律』の仕組みを内部にきちんと持っているのかという点ではないか」と話す。

このニュースの写真

元NHK経営委員 小林英明弁護士

関連ニュース

  • [PR]
  • [PR]

[PR] お役立ち情報

PR
PR

編集部リコメンド

このページ上に表示されるニュースの見出しおよび記事内容、あるいはリンク先の記事内容は MSN およびマイクロソフトの見解を反映するものではありません。
掲載されている記事・写真などコンテンツの無断転載を禁じます。
© 2013 The Sankei Shimbun & Sankei Digital