ストイコビッチ監督(左)の眼前でシュート練習に励むグランパスのMF小川=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木村尚公撮影)
|
 |
名古屋グランパスのMF小川佳純(28)が復調をアピールしている。12年は自己最低の1得点と不本意なシーズンだったが、今季は持ち味のゴールに迫る動きがよみがえり、13日の新潟戦では全2得点にからんだ。兄貴分のDF闘莉王も「(好調時に)戻ってきている」と太鼓判を押した。
小川が長い不振から脱出したようだ。新潟戦ではドリブルでPKを誘い、絶妙ラストパスで田中輝の得点もアシストした。チームを2−0の快勝に導いた背番号「10」。その活躍を自分のことのように喜んでいたのがピッチ内外で仲が良い闘莉王だ。「迷いがない。楽しみになってきたね」
プロ2年目の08年には11得点11アシストと暴れ回ったが、以降はやや物足りない成績。小川は「あのころは怖いもの知らずでプレーしていた。周りもどんなプレーをするのかイメージを持つようになった」と変化の背景を語る。闘莉王は「昔できたことができない。なんでなんだ」と厳しい見方を示していた。
迎えた今季は1月にGK楢崎のグアム自主トレに志願参加。「このまま落ちていくのか、そうじゃないのか。分岐点になる年」(小川)と強い決意で開幕を迎えた。これまでは湘南戦でゴールを決めるなどまずまずの滑り出しだ。
小川は「意識が変わった。パフォーマンスにそれを出せている」と充実の表情。闘莉王は「(良かったのは)まだ2試合。続けてほしいよ」と注文もつけている。その期待に応え続けることが、グランパスの成績に直結する。 (木村尚公)
この記事を印刷する