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革新的なCGでも拭えない既視感。PS3「ナルティメットストーム」ファーストレビュー

2009-01-18 00:10:00
テーマ:小生のゲームレビュー

PS3の性能を日本的に活かした作風が国内外で高く評価され、

発売前からかなりの注目を集めていた「NARUTO~ナルティメットストーム」。

原作を全く知らない小生も発売日に購入するほど楽しみにしていたタイトルです。

さっそく数時間ほどプレイしてみた印象をまとめてみました。


◆PS3:「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」
◆PS3:「NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム」



▼日本ゲーム界に革命をもたらすであろう、アイデア勝ちのCG


「ナルティメットストーム」最大の売りといえば、

開発者自ら「アニメとゲームの境界線をなくした」と言い切る完成度を誇るグラフィック。

その言葉に嘘はなく、バトルシーン・必殺技ムービー・巨大ボスに至るまで

劇場版アニメと見間違うほど美しく、かつ滑らかな表現がなされています。

特に巨大ボスバトルのCGは特筆もので、カメラワークの良さなども手伝い大迫力。

これだけで一本のゲームとして発売できるほどの完成度があります。


またキャラクターたちを最新技術でモデリングしたことにより、

今までのアニゲーキャラにはない「躍動感」を持たせることに成功しました。

変な表現ですけどビヨビヨした感じで、スピード感もあり、それでいて絵はアニメのまんま。

さらにセル画では表現しづらい「立体感」「遠近感」をCG技法で表現したことによって

アニメよりもキャラクター達の「存在感」を強く表現できているように感じます。


現在の日本CG業界は海外と比べることもできないところまで落ち込みましたが、

それは技術が足りないのではなく、技術を活かす「アイデア」がなかったからだと思います。

しかし「アニメ(セル画)をそのままCGで表現する+CGの特性を活かす」という

「ナルティメットストーム」で実践されたアニメ大国日本ならではのアイデアは

世界的に見て、ゲームCGの新たなスタンダードになりそうな予感がします。

久々に日本生まれのゲームで世界に通用するCGを見たという印象を持ちました。



▼少ないボタンで快適な対戦が楽しめるバトルモード


「ナルティメットストーム」のバトルシステムは斬新なものではなく、極めてオーソドックスなもの。

遠距離で飛び道具を撃ちながら様子をうかがい、隙あらば突っ込んで連続技を叩きこむ…

オールドゲーマーにしか伝わらない言い方をすれば「サイキックフォース」の平面版です。


しかし全体的なゲームスピードがかなり早めなのに加え、

「ボタン同時押し技がない」「複雑なコマンド技がない」というシリーズ通じての特徴により

簡単操作でスピーディーかつ気持のよいバトルが楽しめるようデザインされています。

小生も「NARUTO」シリーズは「ナルティメットヒーロー2」以来のプレイですが、

説明書を軽く読んだだけで簡単に連続技や必殺技を使いこなせるようになりました。

恐らく年齢やゲーム歴に関係なく簡単に楽しむことができると思いますよ。


ただバトルシステムは前述のとおり「サイキックフォース」そっくりなほか

「KOF」のストライカーシステムそっくりな「パートナー援護システム」、

「ナルティメットヒーロー」時代からほとんど変わらない「忍術システム」など

全体的にどこかで見たようなものばかりで、目新しさはまったくありません。


逆を言えば完成されたシステムでもありますが、

今作を対戦ツールとして考えている方には向かないかもしれませんね。

あくまで「簡単操作で対戦が楽しめる」ことが売りのタイトルだと割り切る必要があると思います。



▼細かいが大きな不満の多い「アルティメットミッションモード」


唯一にして大きなマイナスポイントとなるのが「アルティメットミッションモード」の調整不足。

キャラ同士の対戦からレースゲームに近い「木登り」「早駆け」などの

用意された様々なミッションをこなしていくことがメインとなるモードですが、

ミッション以外の部分でストレスが溜まることが多いと感じます。


「アルティメットミッションモード」では基本木ノ葉隠れの里を探索しながら進めるのですが、

ミッションを依頼してくるキャラやミッションクリア後に手に入るアイテム類は

すべて全体マップ・レーダーマップ上に記号で表示されるものの、

里は驚くくらい広いため目的地まで移動するだけでかなりの時間がかかります。


さらにミッションクリア後に必ず追加されるアイテムやキャラの位置はほとんどバラバラで

大体が正反対の位置にあり、しかも通常視点では見えない場所(高い場所)にあって、

おまけにたどり着くためには簡単な謎を解かなければならない場所にあることが多いため、

ミッションクリアごとにアイテム回収のための作業をしなくてはならないのも苦痛に感じます。


確かにアイテムは進行に関係のないものがほとんどで、別に回収しなくてもいいのですが

サポート忍術やコレクションアイテムなどを手に入れるには必須のアイテムなので

ゲームをより楽しもうと思えば毎回アイテム探索&謎解きが必要になります。

またアイテムを探そうとしてカメラ視点を切り替えても固定することができないうえ

移動するともとに戻り、視点移動速度も遅いためかなりイライラするんですよね・・・


早く先に進みたいけど、キャラも強化したいからアイテムを探さなければならない・・・

でもアイテムを探すのには時間もかかるし、操作もやさしくないし、謎解きもめんどくさい・・・

正直プレイしていて「なぜこんなことをしなくてはいけないんだ」という気持ちになりました・・・


恐らくミッションだけでは底が浅くなるからアイテム収集の要素を入れたのでしょうが、

「ナルティメットストーム」では収集要素を入れたことが完全に裏目に出ています。

アイテム回収には謎解き&移動でミッションの倍以上の時間がかかるので

ミッションをクリアしても喜びより「またアイテム探しか」という気持ちにさせられ、

だんだんプレイしたくなくなってくるんですよね・・・


ほかにも「セーブは決められた場所だけ」「店の位置が離れすぎ」「任務経験値の存在」などが

プレイ時間を無駄に長くしており、快適なプレイを妨げる要素が多すぎるように感じます。

タイトルのメインとなるはずのモードながら、完全に調整不足といった印象です・・・



[総括]


革新的なCGとありきたりながら完成度の高いバトルシステムを持つものの、

「アルティメットモード」の調整不足がすべてをぶち壊しにしかねない「ナルティメットストーム」。

CGの美麗さは確かにすばらしく、NARUTO・ゲームファンなら絶対一度は見ていただきたいですが

タイトル自体誰にでも勧められるかといわれれば、ちょっと悩んでしまいますね・・・


バトルシステムは目新しさのない分完成度の高いものを揃えているため

プレイしていて素直に楽しいのですが、いかんせん「アルティメットモード」の完成度が低い・・・

かといって操作が簡単な分どのキャラをつかっても同じ操作になりがちになるなど

やり込み度の高い作品とも言えませんし・・・


CGは誰も見たことがないレベルにまで達しているものの、

ゲーム内容は誰もが見たことのあるものでまとまってしまっている。

確かに面白いんだけど、プレイ感覚はどこかで味わったことのあるようなものばかり。

良くも悪くも「ナルティメットストーム」はCGメインの作品であるように感じます。


PS3はただでさえハード所有年齢層が高く、

「ナルティメットストーム」がターゲットとする年齢層とは合わないことが指摘されていました。

今作が日本ゲーム界を変える作品となるのか、それとも過渡期の作品として埋もれるのか。

今後の売り上げ動向にも注目です!


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