シャープの平成24年10月〜25年3月期の連結営業利益が200億円前後の黒字となる見通しになったことが11日分かった。従来の黒字138億円の予想を大幅に上回る。
液晶パネルの販売が伸びたほか、円安が収支改善の追い風になった。主力取引銀行による融資継続の条件だった25年3月期下期の営業黒字化は達成されそうだ。
四半期ベースでは、24年7〜9月期まで4四半期連続の赤字だったが、24年10〜12月期は26億円の黒字に転換していた。
25年1〜3月期も黒字を確保し、2四半期連続の営業黒字となる。ただ、25年3月期通期の営業損益は大幅な赤字となる見込み。
下期は、資本提携した韓国サムスン電子向けに液晶パネルの販売が増加。米アップルがスマートフォン(高機能携帯電話)を減産したことによる中小型液晶の受注減をカバーしたとみられる。
希望退職や賃金カットなどにより固定費が大幅に削減されたことも寄与した。
シャープは24年9月、主力2銀行から25年3月期下期の営業黒字を条件に計3600億円の協調融資を受けた。今秋には2千億円の転換社債が償還を迎える。
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