本門寺は、地頭秋山泰忠により鎌倉時代末期の1323年に建立されたと伝えられる日蓮正宗の別格本山。
古文書は、室町時代初期の1353年から江戸時代中期の1732年に記された、寺領の譲渡に関わる置文や寺院運営の取り決めの定書など20点と、巻物にした際に加えられた奥書が指定の対象。
1990年に県有形文化財に指定された「秋山家文書」との関連性や、同寺が法華宗寺院として発展する過程を明らかにしており、県内の中世史研究において重要な史料と判断された。
絵画は、江戸時代前期の1654年に狩野派の中心的画家の一人、狩野常信が描いた日蓮聖人画像の写し。年記のある常信の作品は少なく、同審議会は「(常信の)初期画業を伝えるものとして貴重」とした上で、香川の歴史を考察する史料的観点からも評価した。
今回の2件が指定を受ければ、県指定有形文化財は116件となる。これまでに古文書は1件、絵画は18件が指定されている。
http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/culture/20120310000146