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腹びれイルカ 新居に引っ越し くじらの博物館 太地町立くじらの博物館(林克紀館長)は11日、「腹びれのあるバンドウイルカ」を現在飼育中のショープール横の屋外プールから、海洋水族館(マリナリュウム)の大水槽に移動した。 このイルカは平成18年10月28日に太地町沖で捕獲された体長2・7メートル、体重220キログラムの雌。クジラ類の祖先が水中生活に入って後、前足が胸びれに変化し、後ろ足は退化して消失したが、この腹びれは遺伝子の突然変異で後ろ足だけが先祖返りしたものと思われ、生きて捕獲されたのは非常に珍しく、学術的にも貴重という。 移動にはダイバーたち14人が携わった。体を傷つけないよう丁寧にクレーンで吊り上げられたイルカはトラックで運ばれ、海洋水族館の深さ5メートルの大水槽に移されると、早速ほかの2匹と戯れながらゆっくりと泳ぎまわっていた。係員はその姿に「健康状態はいいようですね。今は雌ばかりですが、雄を増やすことも様子を見て考えたい」「行動が観察しやすくなり、研究も軌道に乗るでしょう」と話していた。 海洋水族館は本年7月から改修工事を行っており、22日(土)にリニューアルオープンする。一般に公開するのは当日午前11時ごろの予定で、リニューアルオープン後は長さ18メートルのトンネル部分や水中観覧窓から、このイルカの水中の姿を間近で観察することができる。 |
トラックに移される「腹びれのあるバンドウイルカ」=11日、太地町のくじらの博物館 腹びれを見せながら大水槽を泳ぐイルカ |
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