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第627話「サスケの答え」(壱)

 
とは……耐え忍ぶ者……
目標を…叶えるために…」(サスケ)

「オレにとって
それが里づくりだった
だがマダラは別のモノを見つけたようだ

さっき大蛇丸とやらが言った
…マダラが復活しこの世の忍を消すつもりとは
具体的にどのようなものなのかは分からぬが…」(穢・柱間)

「無限月読…
里もも 国も民も関係ない…
ただ全てを幻術にはめ
己の思い通りに操ることだ


オレの兄が…マダラの弟が…
そしてアンタ達が守ろうとしてきた
全てのモノを……
無にするのだ」
(サスケ)

「……!」(歴代火影)

「………」(大蛇丸)


「兄さんは……
…柱間…アンタの意志を直接語ることなく
受け継ぐ者だったってことだ…


そしてアンタ以上に耐え忍んだ
そして木ノ葉の忍であることを
誇りだと語って死んだ

アンタを一番理解していた
うちは一族だったとは皮肉だな」(サスケ)

「……」(穢・柱間)

「お前の兄だけではない
ワシの部下に甘えの兄と同じような
うちはカガミという男がいた」(穢・扉間)

「…二代目…アンタは
うちは嫌いじゃなかったか?」
(サスケ)

「そういうことではない…
ワシはどの一族とて
里にとって危険性があるものを
注意深くとらえていただけだ
うちはは特に
それを考慮すべき一族だったのは確かだが


…だが本来…愛情に深いうちはだからこそ
時にお前の兄やうちはカガミのように
一族の枠を越えて里のために尽くしてくれた者も
少なからずいた

里とは一族と一族の枠を取り払うものだと
兄者は考えた…
まあ…そう簡単にはいかぬのも事実だったが

兄者 柱間の甘さ…
うちはマダラの危うさ…
この2人の間を取り持ちつつ
里を守り つくり 固めるのが
二代目のワシの役目だった」(穢・扉間)

「………」(サスケ)

僕はとはチャクラを扱える特殊な人種…六道仙人の子孫…であると考えています。その経絡系で精神エネルギーと身体エネルギーを練り込む事で発生するエネルギー…チャクラを「印」を介する事で「忍術」という事象を発生させる異能を持つ特別な存在であります。『NARUTO -ナルト-』世界にはチャクラを扱えない普通の人間も存在し、「国」を運営する大名等はボヤボヤした出来損ないの公家みたいな感じで何なんだろう?と思えるような人々ですが、何故だかはそれらに従う立場に甘んじているようで個人的にリアリティ希薄でありました。しかし、「耐え忍ぶ者」とする柱間の忍観六道仙人世界安定させる役割をその子孫に課した(さが)なのだろうと納得しました(笑)。

本来は六道仙人が一人で世界安寧秩序というものを齎していたんです。しかし、六道仙人は自分のコピー=同等品を残すのではなく、自分を真っ二つに割るように兄・弟を遺し、それが繁殖し、ある意味、希釈されるようにチャクラを扱う者を数的に増やして行く方針の転換を図っています。そもそも六道仙人が寿命に抗わず次の世に期待して九喇嘛ら九つの尾獣を解き放った静謐(せいひつ)な六道仙人の表情から、自分ではない何かに譲る安堵のような気持ちを、僕は感じました。何だろ…あの「僕じゃダメなんだ感」は…(笑)。それがオビトが代用品で無理矢理起こした十尾「感情も概念もない途方もない(自然)エネルギーの塊」(ep610)だった事で何だか解った気がしました。

その核心部分はもう少し伏せさせて頂くとして、六道仙人兄・弟を意図的に発生させ、それが交配・生殖していく人の自然な営みの中である程度の集団を形成する見立てがあったのでしょう。そして、案の定、「一族」を形成するに至ります。柱間とマダラが企てた「変革」とは正に「一族」という単位を「里」にスケールアップするものであり、個別「一族」が内包する小さな「闇」が集積された時に看過できない存在として噴出する弊害を合わせ持っていた…ひとつの提示でありました。実は同じことが六道仙人安寧秩序でも存在したんでしょうが、それは六道仙人個人が飲み込んで済ませていたのだと思います。ここ、上手く表現できないでいるんですが似たような描写は既に在ります。

「九尾事件」でミナトが九尾のチャクラを屍鬼封尽陰陽分離「九尾の陰のチャクラ」を死神の腹に納めたアレであります。親とは常に子供が扱えるか扱えないか…ギリギリの課題を子供に課して、懸けたくなる生き物なのであります。きっと六道仙人も同じように自分の能力を分割して後世に託し、それらが個別に関わる中で、それぞれが個別に持つ越えようもない程大きくない問題点を乗り越え、徐々に発展して行く未来というものを願ったのだと思います。ナルトはミナトの思惑通り「九尾の陽のチャクラ」と懇(ねんご)ろになり、今また「陰のチャクラ」を統合しようとしています。これが最初から一体であったならナルトは九尾に屈したかも知れない。ミナトがそれを「危険過ぎる」と判断したのです。

同じような親心六道仙人にもあり、その大き過ぎる力を尽く分割する事で危険性を排除しています。そして、その配慮は六道仙人という「個」として在った時には顕在化しなかった些末な問題を露にするものでもありました。それがの単位が「一族」から「里」にスケールアップする段階で看過し難い「闇」として顕在化しています。そして当事者たる柱間とマダラで別々の選択をする…。それも六道仙人の意図したところだったのだろうと、僕は考えています。自来也が長門に言ってましたが、「どうするか?自分で考えることだ」六道仙人は子孫に望んでいるのだと思います。つまりは、子らの成長を期待しているのです。ミナトが九尾の片方をナルトに託した意味がそれと近似しています。

その親心が納得できるなら、六道仙人から分割された末裔たる忍共が何故に斯様な胎動を継続するかは理解の範囲に留まるでしょう。そして、無限月読世界「夢」で統合しようとするマダラが「悪」だとも言い切れず、「里」を基本単位に「国」を支え、それが世界を構築していかんとする柱間の考えが完全な「善」だとも言い切れず、人々の心の中に静かに降り積もる「澱」(おり)のような「闇」と人がどうして向き合うか?その心構えを個々がどうするかを考え、成長して行く…。その過程に僕らは臨場しているのです。これからどうなるのかなんてキッ神にしか解らないけれど、少なくともこれらの課題の起点「親心」が在るだろうことは解ります。そして、その温かな試練こそが…

『NARUTO -ナルト-』魅力であることも…。

続きまーす!!


第627話「サスケの答え」(零)

 
<フッ>「やっと息子に会える

ナルト

今まで父として
何もしてあげられなかった分…


大きなプレゼントを持っていくよ」(穢・ミナト)

穢・柱間の長話が終り、いよいよ「サスケの答え」が出ました!!エーッと…しかし、ちょっと時間が取れなくて感想は本日夜半からシコシコと取りかからせて頂きます。しかし、穢・ミナトの「九尾の陰のチャクラ返還フラグ」が捨て置けない!!これでナルトの”尾獣モード”フルスペック九尾によって激烈パワーアップするんでしょう。それに穢土転生の歴代火影軍団+”鷹”&大蛇丸強力杉で、さすがのマダラも旗色が悪い(滝汗)。これが「道」(仮)登場の言い訳となりませぬよう、心の底から祈りを捧げております(笑)。戦力が穢土転生ばかりなのは些かアレですが、泥を喰らわば皿まで…と申しまして、ここまで来たらキッ神と心中上等で物語に入り込んで行きましょう!!

ところで、次週…あるジャンながらないナルにつきまたまた二週間のお預けと、おまけにその次の『NARUTO -ナルト-』掲載号が合併号(22・23)で二週間のお預け連チャン確定です。ま…こんな時こそナル×ジャン一肌脱がねばならん…と思っとります。そう思うなら今書け…と突っ込まれると痛いですが(汗)。お話はいよいよお祭りモードで、何だかやる気スイッチが…見つかったんならいつ書くんですか…今でしょ!!じゃなくて…<ポチッ>と押して「ワァーーーッ!!」と叫びながら走り出しそうです(笑)。いろいろと突っ込みどころはありますけど、歴代火影の嘘偽りのない言葉をサスケは自分の目と耳と心で感じ、自分自身で「答え」を出したのです。

そして、これが「キッ神の答え」でもあるのだ!!

つべこべ言ってないで早めに書きます(汗)。


 

第626話「柱間とマダラ 其ノ弐」④

 
「…今 マダラが
どう復活したのかは分からぬが…

オレは確実に友を殺した…

…里の為に

………
そう…

里とは—…

始まりに…マダラとオレが望んだ里とは…
一族と一族を繋げるものだった

無秩序から秩序を形づくり
それを保つための大切な要だった


子供達を守り無駄な争いを避け…
平和を実現するものだった

だが…
君の兄…イタチが背負ったような
闇を生み出してしまった

………

マダラの言った事は正しかったのかも知れん…
この状況をみすえていたのかもしれん…

この状況を作りあげてしまった忍はオレだ
そして それをよしとした忍もオレでしかない…
…そして思う…

忍とは

目標に向けて耐え忍ぶ者だと…

ただ
何を目標に置くのかで忍も変わる…

マダラとオレのように…」(穢・柱間)

一個前の感想で一寸舌足らずだったので補足させて頂きますと…九尾を沈黙させた柱間とマダラがサシで向き合ったところで描かれたマダラの永遠の万華鏡写輪眼をマダラの幻術発動のタイミングとすれば、かなりの勢いで降っていると、行く行くは終末の谷の象徴とも言えるあの滝の向こうに煌煌と輝くがマダラの瞳力が創り出した幻術空間であったと説明できるかも知れないなー…と、僕は思ったんです。そしてマダラは自分が柱間に背後を取られ心臓を貫かれたにも関わらず何故だか生きていたのも、描写がなかった「柱間の生きた細胞」の採取も<プル><プル>と縛られている柱間から<チュルルルル…>っと吸い出せるじゃありませんか!!しかも「道」(仮)の手助けが必要ない!!

実はそれが一番の理由だったりもしますが、マダラと柱間の闘いが一見、柱間がマダラを削っているように見えましたけど、その裏ではマダラが柱間のチャクラを消耗させる緻密な作戦を練っていて、遂には柱間の仙人モードまで出させて真数千手・頂上化仏を使わせるのも計算の上。九尾献上も柱間のチャクラを剥ぎ取る為の餌に過ぎなかったのかも知れません。そして無尽蔵にも思える柱間のチャクラの底が見えたタイミングでマダラは永遠の万華鏡写輪眼十八番シスイの別天神クラスの幻術を柱間に浴びせかけて柱間の身体を好き放題に弄くり回したんじゃないでしょうか。しかし、それならそこで柱間を殺めてしまえばいいじゃないか!!…と思ったアナタ!!アナタですよ!!そこが深いんです。

「…変わったな…柱間…」(マダラ)

恐らくマダラにはこの時点で「うちはの石碑」をネタ元として輪廻眼開眼(この先)「月の眼計画」(先の夢)が現実的なプランとして存在したんじゃないでしょうか。きっとマダラは「柱間の生きた細胞」を入手して輪廻眼・六道となって夢の(ような)世界を創ってしまえば、もう誰も殺す必要はなくなると考えていたんだと思うんです。だから、「里」を守る為に「友」を切り捨てた柱間にマダラは「変わった」と言ったのではないでしょうか。幻術の中で踊る柱間はマダラを殺してしまったけれど、マダラは「友」を殺さない…柱間を殺さなくていい「夢」の世界を創ろうと真剣に考えていたんではないでしょうか。その「夢」を実現する為に何としても「柱間の生きた細胞」がマダラは必要だった。

そして、その計画がまんまと成功しマダラは目出たく六道となるも寿命の壁に死を余儀なくされます。そして、自分の開眼した輪廻眼をオビトに託し外道・輪廻天生の術に復活を誓う…のですが、オビトのリンちゃんに対する想いが「月の眼計画」そのものを捩じ曲げて行ったのでしょう。しかし、マダラもそれには気付いているけど、オビトが復活の命綱(輪廻天生発動可能な似非六道)なもんでその扱いに苦慮してるんだと思います。もし、マダラが計画通りに長門に輪廻天生されていたなら、第四次忍界大戦なんて下らない殺し合いなんてなく、もっとスマートに「夢」を実現しちゃっただろうと思いますよ。そして…マダラは恋愛に眼の色を変えてるオビトよりももっと純粋だったと思います。

それで、何でマダラが終末の谷にを降らしたか…ちゅーとこです。が降ってるのになんでがあんなに煌煌と輝いていたかってとこですよ。あれがマダラの創り出した幻術空間だった…という前提でなんですが、あの「雨の月夜」とはマダラが柱間に向けたメッセージだったんじゃないかと思うんです。マダラは二人の闘いの終幕がマダラの幻術だったと柱間に気付いて欲しくて、が降ってるのにを夜空に浮かべたんじゃなにのかな…って、僕は思ったんです。お前は幻術の中でオレ(マダラ)を殺したけど、オレ(マダラ)はお前(柱間)を眠らせた後、散々お前の身体を(まさぐ)ったけど、お前を殺さなかったよ!!オレはそんな世界を創りたいんだ!!って、マダラは柱間に発信してたんじゃないでしょうか。

忍が忍である限り…忍術が人を殺めるスキルである限り…「一族」「里」として変革され「無秩序」から「秩序」が錬成されようとも、必ず「闇」が噴出する。忍の神がそれを悔恨しているのが実情であります。「里」を創った想いが純粋であればあるほど、その「闇」が重荷に感じられる。それは構造的に避けられない破綻でありましょう。加えて兄系は遺伝子レベルに人格破綻因子を抱えるメンヘラの地雷ちゃんでありまして、忍が内包する不安を増幅する六道仙人のトラップそのものなんだろうと、僕は思います。しかし、単純にマダラが「悪」であり、柱間が「善」とは、僕には思えないのです。もしかしたらマダラの方がもっと真摯に忍が抱える問題と向き合ってたんじゃないかとも思える…。

僕はそんな迷宮を今まさに彷徨って居ります。

第626話「柱間とマダラ 其ノ弐」
ナル×ジャン ケルベロス


 

第626話「柱間とマダラ 其ノ弐」③

 
<ザーーー>

<ハァ><ハァ>(柱間)

<ハァ><ハァ>(マダラ)


「今度は…お前が届かないのさ」(マダラ)

<ダッ>(マダラ)

「!」<ダッ>(柱間)

<バシャ>

<ズバ>

<バシャ>(柱間)

<ザ><ザッ>(マダラ)




「立っているのはオレだ…
…あの時とは逆だな」(マダラ)

「くっ……
…届いたばかりの夢を
…守りたいんだ…オレは
…これ以上は……」(扉間)

「…ずいぶん落ち込んで見えるぞ…柱間
今度こそ開き直りはできないか…?」(マダラ)

<コッ>

「…腑を見せ合うことは
できねーだろうか?」

「まずはこの考えを捨てねェことと
自分に力をつけることだろうか」

「ここにオレ達の集落を作ろう!」

「掴もうとすれば
できないことはなかったってのに
オレは…」

「これから夢が現実になる」


<ズカ>「……!!」(マダラ)

「……」(マダラ)

<スッ…>(マダラ)

「…木遁分身…」(マダラ)

<ザー>




「…オレが後ろを…
とられるとは…」
(マダラ)

「オレはオレたちの…
イヤ
オレの里を守る…
何があろうとも

里を守ることが
何より人を…
忍を
子供を守ることになると
オレは今でも信じる…!

たとえそれが…
友であろうと
兄弟であろうと
我が子であろうと…
里に仇なす者は許さぬ」(柱間)

<ガクッ>(マダラ)

「…変わったな…柱間…」(マダラ)

「オレはこの時覚悟を決めた
今を見守るために耐え忍ぶ覚悟を」
(穢・柱間)

「……」(柱間)

「…本末転倒だな……

それが…里の…闇になる…
いずれ…」(マダラ)

<バシャ>(マダラ)

「!」(柱間)

<ザーーー>

<ガクッ>(柱間)

「そうして…マダラとオレの
戦いは終わった」
(穢・柱間)

柱間は「終末の谷の決闘」で確かにマダラを殺したと思っていた筈です。それはこの後の穢・柱間の語りでも解るんですけど、何せ「忍の神」ですから、マダラの背後からブッ刺した一太刀は確実にマダラの心臓を貫いていたでしょうし、事後の死亡確認も抜かりなかったと思います。何より「友」であるマダラを柱間がこんなに悲しいが降りしきる寒々しい場所に放置する筈もありません。きっと柱間なればマダラの骸を拾い上げ、然るべき場所に埋めたと思います。そして、マダラが愛用した首斬り鎌うちは墓標とした事でしょう。柱間がマダラの死を信じて疑わない状態から、どうやってマダラが復帰したのかを想像したんですが、やはりマダラ単独では難しいんではないかと思います。

しかも、二人の闘いの中でマダラが「柱間の生きた細胞」を奪った描写がありません。そうなればマダラの首斬り鎌や辺りに飛び散った柱間の組織を集めるしかありません。しかし、こうも勢い良くが降ってますからボヤボヤしてると雨粒に洗い流されてしまいます。やはり、マダラには協力者が存在して、しかも、二人の闘いをかなりの近距離で注目していた可能性が高いです。恐らくはマダラを信奉するうちは一族で、木ノ葉隠れの里にうちはが取り込まれる前に地下に潜ったとされる…ナル×ジャン的には「道」(仮)が、柱間がマダラを丁重に埋葬して柱間が現場を立ち去った直後にマダラの甦生「柱間の生きた細胞」の回収を担当したのだろうと、僕は考えています。

或いは柱間がマダラを埋葬する段階で、柱間がマダラの骸を抱き上げた時に偶然、柱間の血や肉片がマダラの傷口に付いた可能性もありまして、埋められた後、「柱間の生きた細胞」が死んでしまったマダラに働きかけて甦生してしまったのかも知れないと、僕は考えたりもします。柱間は「友」であるマダラを殺めてしまった事を悔いていますから、もしそうであれば多少救われますし、やはり柱間の細胞は特別なのだとも思えますね。何より、そうであれば「道」(仮)が存在しなくていいので、再び風呂敷が広げられる事もないし、どっかの洞窟で「何年振りだな…」とか「ぜってー殺す」とか言いながら洞窟の天井からぶら下がる必要もないので、精神的に救われますよねー…第二部(完)とか(笑)。

もしもそんな事になったら、卓袱台がジョジョみたいに地球の成層圏を脱して考えるのを止めるくらいまで飛ぶと思います(笑)。だから、そうならないように祈りますけど…第二部と第三部の間で「自来也外伝」「ミナト外伝」を読んでみたい気もします(笑)。ところで、この場に降ってるですけど、「終末の谷」となろう窪地の遥か彼方に月がガッツリと見えてますんで、かなり局地的な現象のようです。きっとマダラと柱間の熱気というか、壮絶な闘いのエネルギー上昇気流を起こして雨雲を創り出したんだろうと思います。二人の闘いが起因する猛烈な爆発が巻き上げた水飛沫が降り注ぐには二人の闘いは余りにも長過ぎます。ま…いろいろと説明が難しい状況ではありますな。

しかし、マダラには柱間が「もしかしたら”里”じゃなくて”自分”を選んでもらえるかも!?」みたいな淡い期待があったんでしょうか?しかし、それじゃー「里」が何の為に必要なのか…その前提を崩してしまう事になりかねません。柱間がマダラに鬼のような表情で誰であろうと許さない!!という気持ちがマダラには既に解らなくなっているようで、増々、マダラの不適応さが際立ちます。僕なんか気が短い方だから、マダラなんか直ぐに切り捨てちゃいます…っていうか、喪失感人格破綻の引き金になるうちは一族とか即刻根絶やしにすると思います。その意味では扉間寄りの性格なのかもね(笑)。しかし、ちょっとした事で人格が破綻して人が変わるとか弱弱のアマチャン杉ですって。

そんなこと言ってたら実際生きていけないと思います。そればかりか他人様に迷惑掛けるんだから、いっその事…と思いますよ。そう思えるくらい世の中は厳しいんです。少年少女のお父様もお母様もそんな世の中で生きながら皆さんを育ててるんです。辛いとか悲しいとか、血の涙を流しながらも、へこたれずに一生懸命働いているんです。その積み重ねが「社会」を維持しているんです。マダラにはその道理が通じないのだろうと思うとこっちがへこたれますが、それだと物語はいつまで経っても終われないので、ナルトは何とか瞳力者の居場所を見出さねばならんのでしょうね。ところで、九尾が落ちた直後の二人の対峙…そこで描かれたマダラの永遠の万華鏡写輪眼にもう一度、注目しましょう。

もし、あれがマダラの幻術発動タイミングであったら!?二人の肉弾戦でイタチやサスケのような"天照"黒炎もないし、オビトのような時空間忍術に苦戦する柱間の描写もありませんから、もしかしたらマダラの瞳術特性別天神・シスイレベル高度な幻術系だったとしたら…!?しかも、マダラの単独犯行でマダラが柱間に死んだと思わせて、同時に「柱間の生きた細胞」をまんまと採集して逃げ果せないといけないのだから、あのタイミングでマダラが柱間を幻術にハメた…とするのが意外と都合がいいです。幻術にハメたのに柱間を殺さないのはマダラに「この先」を確かめる時間が必要だったからとも取れます。そして…この状況がマダラの幻術であれば、もう一つの解釈が許されるんです…

満月が煌煌と照るの「終末の谷」が…。

続きます。


第626話「柱間とマダラ 其ノ弐」②

 
「オオオオ!!!」(マダラ/柱間)

<ババババ>(真数千手)

<ドドド>(連続尾獣玉)


(頂上化仏!!!)<ズカカカカカカカカ>(柱間)

<ドッ>

<ガコ>(真数千手)


「須佐能呼をはがされたか…!!」(マダラ)

<ハァ><ハァ>(柱間)

<ズオ>(千手観音)

<ガッ>「ガルルルル!!」(九尾)



「行くぞ!!」(柱間)

<バッ>(木人・木龍)

(廓庵入鄽垂手!!)(柱間)

「座」<バッ>(木人)

「!!」<ザッ>(マダラ)

<ダン>(マダラ)

<ズン>(木人)

「!!」(九尾)

<フッ…>(九尾)

<ガク>(九尾)



<タン>(柱間)

「!!」(マダラ)

穢・柱間のマダラと柱間の紆余曲折の説明…子供の頃から木ノ葉隠れの里の立ち上げてマダラが里を離れるまで…が終り、「終末の谷の決闘」の佳境にお話は移ります。マダラが九尾を須佐能呼の鎧ガードしたのを見て、柱間が仙法・真数千手で応じたところからの続き…。真数千手の夥しい数の拳がマダラに襲いかかると、マダラは九尾の連続尾獣玉に須佐能呼の剣を刺して応戦します。恐らく、須佐能呼の鎧のお陰で九尾と須佐能呼の連係がとり易くなっているのでしょう。もしもこの戦法がマダラになく、単なる連続尾獣玉だったら、それらを柱間は尽く木手で掴み、そのままマダラ(須佐能呼)に浴びせかけていたでしょう。そうなれば万事休す。マダラは九尾ごと灰燼と帰していたでしょう。

しかし、(千手だけに…)手数の優位は柱間にあって、マダラの須佐能呼の鎧も剥がされ、間髪入れず木人木龍が九尾の鹵獲(ろかく)に動きます。この時、柱間は「廓庵入鄽垂手」(かくあんにってんすいしゅ)を用い、九尾のコントロール権をマダラから奪っています。恐らくはマダラの瞳力に拠る九尾の幻術支配を解き、柱間の支配下に無理矢理置いたのでしょう。ヤマトも同じ能力を木遁を絡めて発動していたので尾獣のコントロールは木遁チャクラのオプションと考えていいと思います。やはり柱間の木遁チャクラは尾獣と深く関連した能力だったと考えるべきだと思います。柱間がこの能力を獲得、或いは会得するタイミングで六道仙人の遺物、遺志か十尾に関連する何かと柱間は接触する必要があると思います。

兄弟の扉間とも全く違う柱間の異能…特に超レアな木遁(チャクラ)説明がそろそろ欲しいと、僕は考えています。他にもマダラが「印を結ばずに…」と絶賛する弟系らしくない柱間の陰遁体質(?)…綱手は「印」を額の♦マークに練り込んだチャクラと一緒に封印していて柱間の「印なし」術発動と比べるとやや見劣りします…などもありますが、それも柱間が六道仙人の恣意に触れた痕跡があるなら比較的簡単に説明できるので、それが成れば後は謎と言えば「七振りの忍刀」くらいになりますかね。無茶苦茶大きな風呂敷でしたけど、徐々にではありますが綺麗に畳まれて参りました。折角、丁寧に畳んでいるんですから、ここでまた無理矢理広げないで欲しいな…と、僕は祈りを捧げております(笑)。

ところで、頂上化仏化仏(けぶつ)とは衆生を救う為に仏がその教えを聞いて修行する弟子に憑依して具現化する現象であるとナル×ジャンでは解釈してて、この場合、柱間が仏様の弟子、つまり柱間は六道仙人の弟子だったんではないかと考えています…で須佐能呼の鎧を引ん剝いたまではいいんですが、柱間も仙人モードも失せて些かお疲れ気味です。九尾を廓庵入鄽垂手で眠らせて柱間優勢に一見見えますが、逆にマダラが須佐能呼の鎧で九尾をガードして柱間を疲弊させ、遂には真数千手を浪費させた…と考える事はできないでしょうか。それが九尾の鹵獲と共に木人木龍までが失せた柱間と、マダラがサシで対峙する場面で描かれるマダラの永遠の万華鏡写輪眼に見て取れて…

僕は…<ゴクリ>生唾を飲み込むのでした。

続きます。


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