警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
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姉離れできずに姉と結ばれて
「圭ちゃん、どうして?」
僕は思わず視線を逸らした。軽く答えるには、余りにも姉さんの表情が真剣過ぎて、まさかこんな反応が返ってくるとは思っていなかったんだ。
「まあ、お互い大人になったし、こういうことはもうやめた方がいいかと思ってさ。」
「何かあったの。正直に言って!」
姉さんは僕の肩をつかんで、揺さぶってくる。といって、僕としても答えようはない。
まあ言ってみればもう十八歳になるのに、未だに彼女の一人もいないからなんだが。友人がみんな彼女をつくって、もう既に体の関係になっていることだって当たり前なのに、僕には中学からずっと彼女ができないし、女性を知らないままなら、それは焦りもするし、毎晩いる訳もない彼女の夢を見るようにもなるよ。
僕は確かに、そう男前とは言えないだろうけど、異性に全く相手にされないほどでもないとも思っている。ただ、中学でも高校でも、好きになった子はいても、結局色よい返事はもらえないままだった。
その原因も、大体感づいている。
「川畑君って、シスコンなんでしょう。」
っていう噂が、どこでも広まっているからなんだと。そりゃ、僕だってブラコンの女の子なんて、付き合うのは気が引けるけどさ。
それにしても、変な話だ。確かに僕は地元の学校で、ずっと姉さんの後輩になる訳だけど、四歳上の姉さんと一緒に在学したことなんか、小学二年生の時以来ないんだが。
ただ、川畑のお姉さんはすごい美人だったらしいと、未だに評判に残っていることが問題なんだ。そんな美人のお姉さんがいるのなら、シスコンだろうと誰が言い出したのか知らないが、一度そう決めつけられると、周りもそういう目でしか見なくなる。
まあ、姉さんがずば抜けた美人なのは、間違いない。肌も白くて、面長のすっきりした顔のつくりに、艶のあるセミロングの髪がぴったり似合ってるし。目鼻立ちもくっきりしていて、黒目がちの澄んだ瞳は、弟の僕から見ても印象的なんだ。高校時代や短大時代には、モデルや俳優のスカウトに、何度も声をかけられていたものな。
美人というだけじゃない。姉さんは実は、僕の母さん代わりでもあるんだ。僕がまだ五歳の時に母さんは亡くなり、それからは料理も洗濯も掃除も裁縫も、身の回りのことは全部姉さんが世話をしてくれた。だから僕には母さんの記憶は、余りない。
父さんは技術者で、最近は海外に単身赴任ばかりで、何ヶ月かに一回、二日か三日家に帰ってくるだけになっている。何でも外国に工場をつくる会社が増えてきて、これからもそういう日が続くらしい。まあ、仕事が生きがいの父さんは、辛いとは思ってなさそうだけど。
だから僕は、短大を卒業してOL二年目の姉さんと、自分の家で二人暮らしなんだ。そうなると尚更、僕への偏見は強くなる訳だよな。
父さんは仕事柄かはっきり言えば厳しい人で、娘である姉さんはともかく、息子の僕は子供の頃から何度も叱られては泣いていた。そういう時には必ず姉さんが部屋に来て、優しく抱きしめてくれていた。そういう意味で、僕にとって姉さんは本当にありがたい存在で、心から感謝はしているんだ。
ただいくら美人でも、実の姉だよ。そりゃ姉さんほどの美人じゃなくてもいいから、彼女がほしいと思うのは、僕の年齢からいっても仕方ないだろう。
先ず、シスコンって烙印を消さないと、彼女なんて永久にできない。そのために、姉離れ計画を、自分で立てることにした。
その第一歩として、習慣を変えようと思ったんだ。実は僕は姉さんと毎日、朝起きて顔を合わせた時と、夜寝る前に二階のお互いの部屋に入る時に、廊下で抱き合ってキスをしている。いつから始まったか覚えてないけど、十年以上は間違いなく続いているはずで、姉さんとしてはスキンシップのつもりなのかもしれない。
勿論こんなことは、父さんすら気づいていないし、まして友人たちも知らない。っていうか、毎日朝晩、姉さんと抱き合ってキスしてるなんて、みんなに知られたら、シスコンどころじゃなくて
「川畑君って変態なんだって。」
っていう噂が、あっという間に高校中に広がりかねない。
それが知られていなくても、毎日の習慣が自分でも気づかないうちに自分の行動に出ていて、周囲の偏見を助長しているのではないだろうか。そういう結論に達した僕は、ある日の夜、姉さんの部屋の前で、オレンジ色のネグリジェ姿の姉さんに
「姉さん。こういうこと、もう今日限りでやめた方がいいと思わない。」
って軽く言ってみたんだ。姉さんも、案外あっさり同意するかもって思って。
ところが姉さんは逆に、真剣な表情で何があったのって詰め寄ってくる。ここで、まさか普段これだけ世話になっている姉さんに、彼女がほしいからなんて言えそうもない。
「いや、僕も高三だし、どこか遠くの大学に進学するかもしれないから、今から馴れておこうと思って。」
咄嗟に口から出まかせをいったのだが、却ってまずかったらしい。姉さんは今にも泣き出しそうに、目を潤ませている。
「圭ちゃん・・・まさか、圭ちゃん、お姉さんをこの家に一人にさせる気なの?」
しまったと思った。確かにいくら住み慣れた家でも、女一人じゃ怖いに決まっている。まして姉さんなんか、ストーカーに狙われても不思議じゃない。
大体、姉さんは滅多に泣かないけど、その分泣かれた時は辛い。中学二年の頃、いわゆる反抗期だったのか、周りに唆されてスーパーで万引きして、補導されたことが一度あって。その時父さんには思いきり殴られたけど、それ以上にいつもなら慰めてくれるはずの姉さんに、
「圭ちゃんが、そんな卑劣な男だと思わなかった。お姉さん、もう、亡くなったお母さんにお詫びができない。」
って泣きじゃくられたのが何よりも胸に応えて、それ以来そういった連中とはきっぱり縁を切って、今まで来ている。
とにかく、姉さんに泣かれる訳にはいかない。
「いや、ひょっとしたらそういうこともあるかと思って。特に深い意味はないよ。」
「本当に?お願いだから、そんな悲しいこと言わないでよ。」
姉さんはいつも以上に強く僕の体を抱いてきて、唇を合せて、僕も姉さんの背を抱いてそのまま何分間もそうしている。
そういう時には、やっぱり思うよ。姉と弟じゃなきゃよかったかなって。もしこの相手が彼女だったら、きっと僕はこれ以上ないくらい興奮してるんだろうな。
どちらにしても、姉離れ計画は、最初から練り直しか。大体考えてみれば、姉さんに彼氏がいれば、こんなことを考えなくても済むんだけど、今まで姉さんが誰かと付き合ったことなんかないものな。
姉さんは付き合いとか億劫なのか、それとも美人過ぎて却って手が出しにくいと思われてるのかなって、僕が考えている間も、まだ姉さんは僕の背中を抱きしめて、舌を絡め合って来るんだ。
その週の土曜日だった。
部活の書道がいつも通り午後の四時に終わる。その後は大体同期の部員の仲間と、駅前でお茶でも飲みながら時間つぶすんだけど、その日に限って一年後輩の西野さんと、後片付けの当番だったんだ(因みに学校ではたとえ後輩でも、女の子にはさん付けする)。
片付けが終わって、先に行ってる連中にメールを送って、合流しようかなって思っていると、いきなり西野さんがこう言って来た。
「川畑先輩。今日先輩のお宅にお邪魔させていただいて、よろしいですか。」
思わず目が点になるかと思ったよ。西野さんは活発で可愛いタイプで、部のアイドル。その子がうちに来たいなんて、何かの間違いじゃないのかって。
「お姉さんがすごい美人だって伺ったんで、一度お会いしたかったんです。」
ちょっとがっかりした。でも、何にしても女の子がうちに来るなんて、生まれて初めてだし、それに今度こそ、姉離れ計画の第一歩にもなる。
「ちょっと、姉さんがいるかどうか確かめるから、待って。」
姉さんは、今日は会社は休みだ。僕が帰る時間には大体家にいるはずだし。
携帯で、固定電話の番号にかけたら、
「もしもし。」
って姉さんが出てきた。やっぱり家にいたんだ。
「あ、姉さん。」
「圭ちゃん、どうしたの?」
「これからちょっと、同じ部の下級生連れて帰ろうと思って、大丈夫かなと思ったんだ。」
「大丈夫って、私も家にいるけど。」
「じゃあ、今から帰るよ。」
学校から家までは、二十分もかからない。電車でも二駅だし。その間、僕は生れて初めて女の子を家に呼べることがうれしくて、西野さんと何を話したかも覚えていない。
家の玄関を開けて
「ただいま。」
と言いながら、先ず西野さんを通して、僕も中に入った。姉さんは居間にいたらしく、
「いらっしゃい。」
と言って、玄関に迎えに来た。白いサマーセーターに、デニムのスカートを普段着にしている。そうすると、僕が紹介するより早く、西野さんの方が姉に挨拶した。
「初めまして。川畑先輩の一年後輩で、西野雅子といいます。兄の友一が、高校時代に同期だったとうかがっております。」
「あら、西野君の妹さんだったの。どうも、初めまして。圭司の姉の綾香です。」
横で聞いていて、何で西野さんが姉さんのことを知っていたのか、よくわかった。単に噂で聞いていただけかと思っていたんだ。
「じゃあ、西野さん。こちらにどうぞ。」
とにかく、僕は西野さんに声をかけて、居間に案内した。もう姉さんが、座布団は出してくれている。そこに腰をかけるように言おうとすると、西野さんがいきなり言い出した。
「あの、よろしければ、先輩のお部屋があればそこでお話しできません?」
「部屋はあるけど、余り片付いてないよ。男の部屋だし。」
「構いません。是非お部屋で、お願いします。」
また、胸がときめく思いになった。居間じゃなく僕の部屋がいいってことは、姉さんの見えないところで、ひょっとして・・・なんて、寧ろ期待しない方がおかしいだろう。
「いいよ、じゃあ二階に上がろう。」
できるだけ平静を装って、僕は西野さんを連れて居間を出ようとする。そこに飲み物を載せたトレイを持って、姉さんが食堂から姿を現した。
「あら、どうするの。」
「いや、僕の部屋に行くことにしたからさ。」
「そう。」
そのまま姉さんは、僕と西野さんの後から二階に上がって来る。僕がドアを開けると、姉さんの方が先にぐいと部屋に入って、僕の机の上にトレイを置くや
「では、ごゆっくり。」
と西野さんに声だけ掛けて、さっさと出て行く。余りうれしそうじゃないな、くらいには僕も感じた。
もっとも、西野さんは、そんなことは気付いてないらしい。
「本当にきれいなお姉さんですね。お人形さんみたい。」
と、すっかり目を輝かせ、階段を降りる姉さんの後ろ姿を見つめている。
それから僕の部屋で、話し始めたんだが・・・
「あの、お姉さんのご趣味って何なんですか?」
「お姉さんって、どんな本読まれるんですか?」
「お姉さんの好きな食べ物って、何なんですか?」
西野さんは姉さんのことばかり、根掘り葉掘り尋ねるんだ。挙句に
「お姉さんのお誕生日っていつなんですか?じゃあ、この前だったんですね。」
とまで聞かれれば、僕もさすがに察しがつくよ。頼まれたのか、西野さんが買って出たのか知らないけど、情報を集めて自分のお兄さんに報告して、姉さんにアタックする切っ掛けをつくりたかっただけだって。
そりゃ、姉さんに聞かれるかもしれない居間では、話しにくいに決まってるよな。
「じゃあ、先輩。そろそろ帰らなきゃいけない時間なんで、失礼します。」
って聞くだけ聞き終わったら、立ち上がっちゃったし。
「お邪魔しました。」
「お構いもしませんで。」
玄関先で姉さんにそう言われて、西野さんは丁寧にお辞儀する。今のうちにポイントを稼ごうとか、そんな魂胆もあるのかもしれない。
仕方がないし、一応西野さんを駅に送っては行った。駅まで距離的には近いと言っても、入り組んだ道を通るんで、初めての人は迷いかねない。間違って反対側に出たら、余りよくない連中のたまり場になってるゲームセンターとかもあるし。
一ラウンドでノックアウトされたボクサーって、こんな気持ちかなって、帰り道で先ず思った。それから、まあいいや、と気を取り直す。どうであれ、初めて女の子を部屋に連れ込んだことには間違いないんだし、そういうことからでも、姉離れ計画は少しは進んだのかもしれない。
「ただいま。」
と普通に玄関から家に入ったんだけど・・・
普通でない雰囲気に僕はそのまま、身動きできなくなった。姉さんがそこに仁王立ちになっている。どう見ても、僕の帰りを待っていた様子なんだ。
何より姉さんは両手を握りしめ、肩を震わせて、頬には涙が流れていて、その上目からは燃えるような異様な光を出しながら、僕のことをにらみつけている。こんな姉さん、今までに見たことはない。
「今の子は、誰なの!」
「誰って、部活の後輩だよ。」
「部屋で何をしてたのよ!」
「いや、普通に話をしてただけで。」
「それだったら居間ででもできるでしょう。何でわざわざ、部屋に連れて行ったのよ!」
姉さんはすさまじい勢いで、僕に畳みかけてくる。こうなると、当惑が先に立って、うまく説明できない。本当のことを話すのも難しいし、といって姉さんには聞かれたくない話だったっていうのも、誤解されそうだし。
「こないだの夜あんなことを言って来たのも、あの子とつきあっているからなの!」
「それは関係ないよ。今日のことは、たまたまで・・・」
しどろもどろになる僕の腕をがっちりとつかんで、姉さんは引っ張る。
「とにかく、こっちに来なさい。」
かろうじて後ろ手でドアをロックして、僕は階段を上がって姉さんの部屋に連れ込まれた。いくら僕でも、この部屋には入るのは何年振りだろうか。
「やましいことがなかったか確かめるから、服を脱ぎなさい。」
さすがに、自分の耳を疑ったよ。冗談かと思ったが、姉さんは先程の迫力が寧ろいや増して、息までハアハアと粗くなっている。とてもいやだとは、言えそうにない。
きっと自分の家で不純な行為をされたと思って、面白くなく思っているんだろう。確かに僕も姉さんに彼氏ができたとして、この家で自分の目の前で見せつけられれば、いい思いはしないかもな。
それなら、早く誤解を解いたほうがいい。僕は言われる通りに、先ず靴下、それからYシャツを脱いだ。
さすがにズボンは脱ぎたくないが、姉さんをうかがっても、許してくれそうな様子じゃない。仕方なく、ズボンも脱いで、白いTシャツとトランクスだけになった。
「これでいい?姉さん。」
「何を言ってるのよ。全部脱がなきゃ、確かめられないでしょう。」
信じられないような言葉を、また姉さんから浴びせられる。
「いくら何でも、姉さん。全部脱ぐのは・・・」
「何よ!見られちゃ困ることでも、していたとでも言うの?」
別に見られて困るものはなくても、見られたくないものはあるんだ。姉さんの前で裸になんか、恥ずかしくてとてもなれない。でも姉さんをなだめるためには、覚悟を決めるしかない。
「わかったよ。本当に何もないんだから、見ればわかるだろ。」
そう言って僕は、Tシャツもトランクスも脱いで、それでもその部分は、つい手で覆った。
「確かめるから、そこに横になりなさい。」
姉さんは、自分のベッドを指さした。もう既に、毛布は床に畳まれていて、上には枕しか載っていない。
僕はシーツの上に仰向けになった。姉さんの何とも言えないいい香りに包まれても、こんな状況じゃうれしくもない。どうしてこんな目に遭わなきゃいけないのか。いくら姉さんにでも、こんな姿を見られるのは、顔から火が出る思いなのに。
西野さんとはあんなだし、その上これかよ。散々だな、今日は。
「両手を上にしなさい!」
姉さんは更に言ってくる。もうここまで来たら、どうにでもなれ、そんな気持ちで、僕は下半身を隠していた両手を上げた。一番恥ずかしいところが、姉さんに丸見えになる。
すると、いきなり姉さんは自分のサマーセーターに手を掛けたと思うと、一気に引き上げて首から脱ぎ捨てた。それを見た瞬間、僕はバットで頭を殴られたような気持ちになった。まさか姉さんがそんなことをするとは思ってもいなかった上に、姉さんはその下には何も着ていなかったんだ。
だから、姉さんの上半身が全部僕の目の前にある。白くはち切れそうな乳房に、つんと尖ったその先にある薄いピンク色の乳首も、しまった腰も。
声も出せないでいる僕の前で、姉さんの手がデニムスカートにかかったと思うと、それもそのまま床に落ちた。そこにも、下に何も着けていない。生まれて初めて見る女性の大切な部分も、むっちりしたお尻とそこから伸びたすらっとした長い脚も、全部僕の前にさらけ出された。
何が起きたのかわからずに、心臓が止まりそうな思いとは裏腹に、いつの間にか僕のあそこは完全に反応してしまっていた。それは僕だって今まで、ネットでアダルト系の動画や画像を見たり、そういう本をこっそり隠し持ったりしたことはいくらでもある。
でも現実にここにある姉さんの姿は、比較にならないくらい、透き通るようにきれいで、それにセクシーなんだ。普段は肌を晒すような服を着ない姉さんだけに、尚更そう感じるのかもしれない。
いきなり姉さんは僕の上に横たわって、体を重ねてきた。そして、僕の首筋を抱いて、キスしてくる。
毎日のことかもしれないけど、今回は全然違う。姉さんの体全体から滲むように漂う、惑わされるようなムッとした匂いも、唇から差し出して舌を絡めてくるその感覚の濃さも。
姉さんの豊かな乳房が、波打つように僕の胸の上で踊って、頭が混乱したままに、思わず僕は姉さんの背中を抱きしめた。その腕にも、感じたことのない熱さが伝わってくる。そして、完全に昂ってしまった僕のあそこに、姉さんは手を伸ばしてまさぐってきた。
「姉さん、どうしたんだよ。」
姉さんの唇が離れた瞬間、僕は思わず叫んで、姉さんの顔を見たんだけど、途端に胸を突かれる思いになった。姉さんは涙をためて、訴えるような目で僕の顔を見てるんだ。それから、切ないかすれた声で言った。
「どうしてわかってくれないのよ、圭ちゃん。」
「わかれって何を。」
「お姉さんは、ずっと圭ちゃんが好きだったの。圭ちゃんのことを、愛しているのよ。」
先ほどからの余りに意外な展開に、僕の頭はもう姉さんの言っていることを理解できない。なのに、姉さんにまさぐられているところは、もう今にも爆発しそうになっている。自分では毎日やっているとしても、他の人に優しくこうされることが、こんなに気持ちいいなんて思わなかった。
「姉さん、一体何を言ってるんだよ。」
「だから折角毎日抱きしめてキスして上げているのに、圭ちゃんは全然反応してくれなくて。挙句にお姉さんの見ている前で、他の女の人を部屋に連れ込んだりして。
二人で、何をやっているのかって考えただけで、胸が張り裂けそうになって・・・
お姉さんは決めたの。こんな惨めな思いは、もうしたくない。今日こそ、お姉さんを、圭ちゃんの女にしてもらうって!」
それから、姉さんは体を浮かせて、後ずさりして僕の股間に膝まづくや、顔を近づけた。
「姉さん、やめてよ。恥ずかしいよ。」
「これが、圭ちゃんのものなのね。でも、うれしい。お姉さんで、こうなってくれて。」
いきなり姉さんは、僕のその先端の部分に、舌を這わせてきた。今までにない快感が、そこから体中に広がっていく。そして口で含まれて暖かい刺激を感じると、とても我慢できなくて、僕はそのまま思いきり発射してしまっていた。
体から力が抜けたような思いで、そのまま横たわっていると、また姉さんが体を重ねてくる。僕が出したものを全て飲み込んだらしく、きれいなままの顔で、僕をのぞきこむんだ。
「圭ちゃん。あの人だって、絶対に圭ちゃんにこんなことは、してくれないでしょう。
お姉さんはね、圭ちゃんのためなら、どんなことでもして上げられるし、圭ちゃんになら、何をされてもいいの。」
「姉さん。わかったよ。」
少しずつ僕にも姉さんの気持ちも、そして姉さんが何をしてもらいたいかも伝わって来た。何より先ほどからの興奮が、却って高まってきて、姉さんがほしくてたまらなくなって、他のことは考えられなくなっていたんだ。
「じゃあ、圭ちゃん。今度は圭ちゃんがお姉さんを気持ちよくしてくれる?」
そう言って姉さんは僕の横に、仰向けになった。見れば見るほど、輝くような体に、引きつけられる思いになる。
「わかったよ。姉さん。」
僕は体を起こすと、ネットで見た通り、先ず姉さんの胸に顔を近づけた。そして一方の乳首を口に含んで舐めまわし、もう一方を手で揉み始める。
「圭ちゃん、お姉さん他の人にされるの初めてなの。お願い・・・もっと優しくして。
そう、そう。圭ちゃん、気持ちいいわ。」
僕も夢中になって、むしゃぶりつく。姉さんの乳首を代わる代わる舐めていると、どんどん固くなって、僕の舌にも気持ちのいい感触が伝わってくつ。それに姉さんの乳房は大きいだけでなく、掌に吸いついてくるみたいに肌理が細かくて、張りがあって、揉んでいるだけで僕の方が気持ちよくなってくる。
やがて僕は、思い切って右手を姉さんの股間の大切なところに伸ばしてみた。そして濡れている谷間に、軽く人差し指を入れる。
「ううん」
姉さんはピクッと体を動かした。許されることではないんじゃないかという気持ちが、一瞬僕の胸をよぎるけど、指先に感じる熱いぬめりは、そんなものをあっさり吹き飛ばしてしまう。そして指を深くすると、姉さんは上半身をよじって喘ぎ始める。
「あああん、ううううん、あはあ」
姉さんのなまめかしい体の動きと、左手を口元に当て目を閉じたままうっとりとしている、その表情を見ている内に、もっと姉さんを感じさせてあげたい、そういう思いが募ってきて、僕も姉さんの股間に顔を当て、舌を這わせていった。
「ああっ。ああっ。あああっ。」
さっきよりひと際大きな声を上げて、姉さんは更に激しく体を反応させる。トロトロとした液体が次々に僕の舌にあふれてきて、僕ももうすっかり前以上にあそこを硬くさせたまま、口を当て続ける。そして唇が、その谷間の上の襞を含むと、姉さんは思いきり背筋を反らして、右手でシーツを握りしめた。
「もうだめえ!おかしくなっちゃう!
お願い、圭ちゃん。早くお姉さんを抱いて。」
「いいんだね。姉さん。」
「いいのよ。お姉さん、圭ちゃんのものになりたくて、仕方ないのよ。」
「じゃあ、姉さん、いくよ。」
僕ももうその時には、初めてなのにうまくいくかという不安よりも、興奮の方がはるかに上回っていた。姉さんの思い切り割り開かれた股間に膝を突いて、自分のそこを姉さんの谷間に当てがって、思い切り腰を下げてみる。曲がってしまって、うまく進めない。
「圭ちゃん。もう少し、上向きにして。」
手を添えて姉さんの言葉通りにすると、先端が暖かく包まれた。この向きでもう一回腰を落とすと、遮られる感触が伝わってくる。
「姉さん、これでいいんだね。」
「来て、そのまま来て。圭ちゃん。」
僕は一気に力を入れ、姉さんの上に自分の体を覆いかぶせて行った。顔を真っ赤にして、唇を固く閉じた姉さんは、
「はああっ。」
と一気に大きく息を吐く。同時に僕は突破して、一気に姉さんの奥まで進んでいった。
「圭ちゃん、圭ちゃん!」
姉さんは僕の背中を抱いてくる。姉さんに捧げられた感激、それに柔らかく締めつけられるような快感に、僕も何も考えられないまま、姉さんの肩を抱いて、少しずつ腰を動かし続けた。
「姉さん、姉さん。気持ちいいよ!」
「圭ちゃん、お姉さんで感じて!お姉さんを離さないで!」
姉さんを抱く腕に力を込めた瞬間、僕はもう我慢できず、そのまま思い切り姉さんの中に放ってしまっていた。
「あああああああああああっ!」
姉さんも叫びながらすがりつくように、僕の背中を抱く腕に力を込め、両脚を思い切り突っ張らさせた。
その後も僕たちはしばらくの間、粗い息を吐きながら抱き合い続ける。やがて、姉さんの腕がほどけて、僕は身を起こした。同時に、赤く染まった僕たちの内股も、いやでも目に入ってくる。
僕が血を拭いてあげる間も、姉さんは仰向けになったまま、目をつぶって動かずにいる。ティシューをゴミ箱に捨ててから、僕は姉さんの脇に横になった。
一時の興奮で、実の姉と、とんでもないことをしてしまったのではないか。冷静になってみると、そういう罪悪感が頭から離れない。もう僕たちは、前の僕たちには戻れないんだから。
「姉さん。本当に、僕でよかったの?」
目を開けた姉さんに顔を見られて、僕はそう聞かずにはいられなかった。だって姉さんなら、きっともっとふさわしい相手が、いくらでもいるだろうに。
でも、姉さんは優しく、うれしそうに微笑んでくる。
「お姉さんは、圭ちゃんがいいの。圭ちゃん以外の人とこんなこと、絶対にできないわ。」
「気づかなかったよ。姉さんがそう思っていたなんて。」
「お姉さんはね、お母さんのことが本当に好きだったの。だからお母さんが亡くなった時は、ものすごく悲しくて心が折れそうで。もういっそお母さんの後を追おうかって、何度も思ったのよ。
でも不思議とそう思う都度、圭ちゃんが泣きついてきたり、甘えてきたりしたの。そうすると、お姉さんまでいなくなったら、圭ちゃんが可哀想すぎる。お姉さんはお母さんから、圭ちゃんを預かったんだからっていう気持ちになって、それだけを支えに何とか立ち直って来たの。だから辛くなったり淋しくなったりする度に、圭ちゃんを抱いてキスしていたのが、段々毎日の習慣になっていたのよ。
それからは、お料理を覚えたのも、お裁縫を習ったのも、お掃除もお洗濯も全部圭ちゃんのためで。そうやって圭ちゃんだけを見ているうちに、いつの間にか他の男の人のことは考えられなくなって。本当はいけないことだってわかっていても、もう自分でもどうしようもなくなっていたのね。
だから、いつか圭ちゃんがお姉さんの気持ちに気づいてくれますように、そればかり毎日お祈りしていたわ。なのに圭ちゃんったら、もうこんなことやめようなんて言ったり、女の子を部屋に連れ込んだりするんだもの。
圭ちゃんを他の人になんて、絶対渡したくなかったのよ。だから下着も脱いで、待っていたの。」
「でも、痛くなかった?」
「痛かったけど、そう言ったら圭ちゃんは優しいし、やめちゃうかもしれないでしょ。
それに痛さよりもうれしさの方が大きかったの。だって圭ちゃんに受け取ってもらえる日を、ずっと夢見てたんだもの。」
「姉さん・・・」
僕も思わず、姉さんの顔を見つめると、姉さんはまた顔を赤らめた。
「圭ちゃん。お姉さんの恥ずかしい秘密を知っても笑わないって、約束してくれる?」
「うん。約束するよ。」
「じゃあ、お姉さんの机の、一番下の引き出しを開けて。お姉さん、まだちょっと痛くて、立てないから。」
言われる通りに立ち上がって、その引き出しを開けて、またびっくりした。中にはいわゆるアダルトものの、それも姉と弟をテーマにしたDVDが何本かと、男性の昂ったものの模型と言えばいいのか、それが入っているんだ。
「姉さん、どうしてこんなものを?」
「部屋で見ながら、圭ちゃんとこんな関係になることを一人で想像して・・・
それにもし圭ちゃんとこういうことになっても、お互い初めてで、うまくいかないと困るでしょう。ひょっとして圭ちゃんに、気持ちよくならないから、もういやだなんて言われたら悲しすぎるし。
だからお姉さん、見ながら一生懸命それを使って、舐めたり触ったりする練習をしたり、その時にはどうすればいいのかを、試していたの。
こんなはしたないお姉さんだけど、お願いだから、嫌いにならないでね。」
そう言うと、姉さんは両手で顔を覆った。確かに恥ずかしいんだろう。でも僕は、そこまで姉さんが一途に思っていてくれたって知って、もう罪悪感なんて全て吹き込んでしまっていた。
「はしたなくなんかないよ。姉さん、今ならはっきり言えるよ。姉さんが好きだって。」
もう一度姉さんの上に体を重ねて、姉さんの顔を見ながら僕は言った。
「本当に?お姉さんのことを、好きになってくれるの?」
姉さんは指の隙間から、僕の顔を見つめる。
「うん、姉さん、愛しているよ。姉さんが僕のものなら、僕は姉さんのものだよ。」
「圭ちゃん、うれしいわ。
お姉さん、この言葉を聞くために生まれてきたんだっていうくらい、うれしい。」
顔から手を離し、目に涙を浮かべる姉さんの肩を抱いて、僕は姉さんの唇に自分の唇を重ねようとする。姉さんは慌てたように、首を振った。
「ダメ。お姉さん、さっき圭ちゃんの出したものを飲んだままでしょ。
汚いなんて、思われたくないもの。」
「関係ないよ。どんなだって。僕も姉さんのためなら、何だってできるってから。」
「圭ちゃん・・・」
僕が自分から姉さんにキスをしたのは、生まれて初めてかもしれない。今朝までとは違う、本当にとろけそうな感覚が、舌を絡めた口の中に広がっていくのを感じていたんだ。そのまま僕たちは、長い時間ひたすら、お互い上になったり下になったり、横になったりしながら、抱きあい続けた。
あの日からもう三ヶ月が経つ。
僕は首尾よく、地元の大学への推薦入学が決まった。部活も引退したから、僕の方が先に家に帰る。
姉さんはほとんど毎日、帰ってくると先ず求めてくる。それから一緒に風呂に入って、互いの体を洗って。食事も前は向かい合って食べてたけど、今は椅子を並べて僕が姉さんに食べさせたり、姉さんから僕に口移しされたり。
夜になると、どちらかのベッドで、また何度も体を交わして。ネグリジェ姿の姉さんを見る度に、何で前は何も感じなかったのか、自分では理解できないくらい、思い切り欲情するんだ。
休みの日になると、朝から姉さんは
「圭ちゃん。お姉さん、モーニングコールがほしくて、たまらないの。」
って甘えてくる。そしてお互いに生まれたままの姿で、何度も達しあって、僕がもう果て切ってもまだ、姉さんは僕の上に体を重ねてくる。
「圭ちゃんと、こうやって肌を重ねている時が一番幸せ・・・
お姉さん、もう圭ちゃんがいないと生きていけない・・・」
それから、急に僕の肩に取りすがってくる。
「圭ちゃん。お願いだから、お姉さんから離れないで。ずっとずっと、一緒にいて。
圭ちゃんに捨てられたら、お姉さんもう、お母さんの所に行くしかないもの。」
そういう時には必ず、僕は下から姉さんの背中に腕を回して、抱きしめてあげることにしているんだ。
「姉さん、大丈夫だよ。僕が姉さんから、離れる訳がないじゃないか。
いつまでもこうして、二人でいようよ。」
「圭ちゃん、ありがとう。
お姉さんも一生、圭ちゃんの側から、離れないから。」
姉さんは泣きながら僕の唇を求めてきて、それから僕たちはそのまま固く抱きあい、キスを繰り返す。
そう、姉さんみたいに美人で、プロポーションがよくて、どんなことでもしてくれて、何よりも僕のことを思ってくれる女性なんて、他には絶対いないんだから。姉さんこそ、僕の求めていた彼女だったんだって、今になってわかるよ。
勿論、これからこういう毎日を続けるのは大変だろう。父さんだっていつかは日本に帰ってくるだろうし、周りの目も段々厳しくなっていくだろうし。姉さんだって、それがわかっているから、不安に駆られるんだろう。
でも、それも何とか乗り越えて行くしかないんだ。愛し合っている女を捨てるようなら、男じゃないって、そのくらいの覚悟は僕にもあるんだから。
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