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【ゴルフ】

遼 怒とうの7バーディ締め オーガスタで自身初の60台38位浮上

2013年4月16日 紙面から

最終ラウンド、4番で打球の行方を見る石川遼。68の好スコアをマークし、通算4オーバーの38位となった=オーガスタ・ナショナルGC(共同)

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◇マスターズ<最終日>

 ▽14日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC(7435ヤード、パー72)▽曇りのち雨、気温13度、弱風▽賞金総額800万ドル、優勝144万ドル▽61選手(うちアマ1人)

 【オーガスタ(米ジョージア州)大西洋和】石川遼(21)=カシオ=がオーガスタから自身過去最多の7バーディーを奪取。マスターズ通算14ラウンド目で初の60台となる68をマークし、通算4オーバーの38位タイで大会を終えた。32歳のアダム・スコットがプレーオフ2ホール目でベテランのアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)を破って4大メジャー初制覇。オーストラリア勢が初めてグリーンジャケットに袖を通した。

 くすぶり続けていた鬱憤(うっぷん)を晴らす快進撃だった。石川は1番をチップインで沈めたのを皮切りに、取りも取ったり7バーディー。予選カットラインぎりぎりだった3日目までのもやもやを、一気に拭い去った。

 最終日は選手に攻撃的なゴルフをさせるため、ピンポジションは比較的やさしい位置に設定される。石川も「ボギーの3つや4つ打ってもいい」と自分に言い聞かせ、攻めることだけを考えた。9番パー4は残り150ヤードを9Iで、10番パー4は180ヤードを7Iで、ともにピンを直接狙った。8Iを握った155ヤードの12番パー3はグリップが緩んで手前の池に入れダボにしたが、13番から3連続バーディー。18番も右ラフから3メートルにつけて締めくくった。

 今回のマスターズは規定の出場条件(米ツアー優勝か大会直前週の世界ランク50位以内)を満たせず、特別招待で出場した。通算3度目は異例の恩恵とあって、疑問の声が上がった。

 「石川はロックスターか」と米メディアから揶揄(やゆ)もされた。3日目まではスコアが伸びず、最終日は4組目のスタート。プレーを終えても最終組はまだスタートしていなかった。だが、最後の猛チャージは、潜在能力の高さを世界に見せつけたはずだ。

 米ツアーのメンバーになり「マスターズはたくさんあるうちの1試合」と話していた。だが「やっぱり全然違う試合だった。今後はこれまで以上に、オーガスタを想定しながら練習する。ここで通用するショットになったら、どこでも通用する」と考え方も変わった。

 113位の世界ランクを50位以内に引き上げるのは並大抵ではない。特別招待も4度目は難しいだろう。だが、厚い壁を乗り越えて6度目の雄姿を見せるとき、日本の逸材によって世界のゴルフ勢力図は大きく塗り変わっているかもしれない。

 

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