日本マイクロソフトは2013年4月12日、4月10日に公開したWindows向けセキュリティ更新プログラム(パッチ)に不具合が見つかったことを明らかにした。該当のパッチを適用すると、Windowsが起動しなくなったり、特定のウイルス対策ソフトが適切に動作しなくなったりする恐れがある。同社は該当パッチの公開を停止。既に適用したユーザーに対しては、該当パッチをアンインストールするよう勧めている。
問題が見つかったパッチは、セキュリティ情報「MS13-036」で提供した「セキュリティ更新プログラム KB2823324」。該当のパッチはWindows Vista/Server 2008/7/2008 R2に提供されたので、これらのWindowsを使用しているパソコンでは、不具合が発生する恐れがある。Windows XP/Server 2003/8/Server 2012/RTには、該当のパッチは提供されていないので影響を受けない。
KB2823324のパッチを適用したWindows Vista/Server 2008/7/2008 R2では、Windowsが起動しなくなる恐れがある。また、カスペルスキーのウイルス対策ソフト「Anti-Virus for Windows Workstations/Server」などを利用している場合には、それらのソフトのライセンスが無効になったり、OSの起動時にチェックディスク(chkdsk)が勝手に実行されたりする場合があるという。
このため日本マイクロソフトでは、KB2823324のパッチを適用したWindows Vista/Server 2008/7/2008 R2のユーザーに対して、同パッチをアンインストールするよう勧めている。
具体的には、Windowsの「コントロールパネル」から「プログラム」を選択。「インストールされた更新プログラムを表示」を選んで表示されるプログラム一覧から、「Microsoft Windows(KB2823324)のセキュリティ更新プログラム」を選択してアンインストールする。
今回のパッチが原因でパソコンが起動しなくなった場合には、「システム回復オプション」で起動し、「システムの復元」を使ってパッチ適用前の状態に戻すか、コマンドプロンプト上で該当のパッチを削除する。これらの具体的な手順は、同社が公開する「サポート技術情報2839011」に記載されている。
同社では、今回の問題について調査中。調査が終了次第、問題を修正したパッチの再リリースなどを予定しているという。
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