具体的にどのような状況証拠であれば、警察や検察が違法行為であると判断するか、という点は、警察や検察が行う判断であって、私の責任において回答できる問題ではありません。私の考える例をあげますと、猫が常日頃から食べ物を求めてうろついている場所で、そういうふうな置き方をしてしまったらどう考えても猫が食べてしまうであろうというような場所的状況にあるということがあげられると思います。
>わざわざ猫の餌に混ぜている時点で殺す目的があったと判断され犯罪ということになるのでしょうか?
そこまでのことをしたのであれば、猫に食べさせることを目的としていたと考えるのが自然ですから、故意があるとの認定を受ける方向に作用するのではないかと思います。
>またそもそも毒餌をまいている現場を抑えるのが困難なのですが、具体的にどのような方法をとればそのような犯罪行為をしている人を突き止め、拘束することができるでしょうか?
現場の押さえ方も、法律相談の回答としては回答できない難題ですね。犯人の行動パターンをつかむということに尽きるのではないかと思います。
>監視カメラではプライバシーの侵害になるし、不法侵入するわけにもいきませんから。猫の不審死が確認されたとしても動物相手では検死もしないから死因が毒餌による腎不全だとも分かりませんし。打開策として、猫の不審死が相次いで発覚した場合、その近所で毒餌をまいている人がいるらしいと推測して、町内会や地域の愛護団体で抜き打ちでパトロールをして各家庭を訪問して毒餌を置いていないかチェックする、という方法を考えたのですが、これもやはりプライバシーの侵害になってしまうのでしょうか。
訪問して家人の任意の協力の下に行うのであれば、ご指摘のようなプライバシー云々の問題にはなりません。
>毒餌を撒く人たちは「自分の財産が傷つけられたり鳴き声がうるさいから自衛のため」だと主張しており、実際愛護法では「みだりに傷つけ殺してはならない」「殺す場合は苦痛を与えない方法で殺すこと」と規定しており、やむを得ない場合に苦痛を必要最小限に抑えた方法で動物を殺すことは容認しているのですが、「財産や生活環境を荒らす猫を追い出す」という目的に対して「急性腎不全を起こす毒餌を用いて殺す」という手段は、やはり不当に過大なものであり、「駆除」ではなく「虐待」と法的にみなされるということでしょうか?
ご指摘の反論は、おそらく、刑法上の正当防衛若しくは緊急避難によって、違法性が阻却されるという主張なのではないかと思います。しかしながら、正当防衛と緊避難のいずれにしても、刑法上の要件を満たさないものと考えられます。正当防衛は、急迫不正の侵害があったとき、緊急避難は自己の財産等に対する現在の危難があったときに認められるのものですが、本件では、急迫性もまた現在性もないと思われるからです。なお、自衛のための先制攻撃だ、という反論が返ってきそうですが、日本の刑法上では、先制攻撃は正当化されておりませんので、誤解のないように。以上よろしくお願いいたします。
続きます。