第2回全国交流集会は大きな成功をおさめました。当日のもようを取材した共同通信の記事は24の地方紙と2つの英字紙に掲載されました。また、神奈川新聞はこの全国交流集会そのものを「社説」でとりあげました。「九条の会」運動が草の根に広がっていることを反映したものといえそうです。
◆共同通信
共同通信の配信は、「憲法9条を守ろうと、作家の大江健三郎氏らの呼び掛けで2004年から全国各地に広がった『九条の会』が24日、東京都内で全国交流集会を開き『すべての小学校区に会をつくり運動を前進させよう』とする訴えを採択した」と書き出し、全国約6800の「会」から510の「会」の1000人が参加し、「地域の新聞に意見広告を出した」、「富士山の5合目でビラを配った」などの報告をおこなったことを紹介しています。そして当日は、5人の呼び掛け人が参加したこと、加藤周一さんが、「任期中に改憲すると主張していた安倍政権は倒れたが、国連の下で武力行使が可能だという意見とか、憲法解釈で事実上の改憲を目指す動きもある。今後は長期的な運動が必要になった」と発言したことを報じています。
◆「神奈川新聞」社
11月30日、「九条の会 多様な議論の広がりに期待」とのタイトルの「社説」を掲げました。
「社説」では、「九条の会」結成から3年半が経過したことを紹介し、「この1年半に、全国で1627、県内で57増えた。集会には全都道府県から約千人が参加し、すべての小学校区(約2万2千)に草の根の会をつくるという壮大な目標も掲げた。改憲をめぐる攻防において、『九条の会』は護憲側の連帯の結節点となりうる存在だけに、行動の行方を注目したい」と述べています。
そして、「草の根の会の結成は、それぞれ当事者任せ。非武装中立派から、政府の現在の九条解釈論を支持する自衛隊・日米安保容認派まで、会員は“多様性”を誇っている」ことが「九条の会」の特質であることを指摘しています。
情勢の見方については、「現状は九条擁護に追い風が吹いているかに見えるが、集会では楽観論を戒める声も上がった。呼び掛け人で評論家の加藤周一さんは『安倍内閣より福田内閣の方が手ごわい。自衛隊派遣恒久法など、解釈で九条を空虚にしていく手法が取られるだろう。長丁場だ。これからが大変』と語った」と紹介しています。
そして空白区を埋めていくことやネットワークづくりを計画していることなど、今後の「九条の会」の運動にふれながら、「『九条の会』には、新たな視点から9条の意義を再認識させるような創造的な議論を期待したい」と結んでいます。
◆北海道新聞コラム
北海道新聞のコラム「卓上四季」は11月24日、「若者と九条」のタイトルで、11月16日に東京の13の学生九条の会が実行委員会をつくって取り組んだ「Peace Night 9」をとりあげています。
「『日本は米国の戦争を真っ先に支持する国から、真っ先に反対する国になってほしい』と訴えた高校生。『拝啓九条様あなたのことを思うと夜も眠れません』。大学院生は憲法を守り抜いていく決意をラブレターに読み込んで披露した」と、集会の内容を紹介しています。そして、「きょう24日、東京で『九条の会』の全国交流集会が行われる。各地の若者たちが思いや活動内容を語る分科会もある。報告が楽しみだ」と結んでいます。 |