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'13/4/13

駿台予備校が広島に進出へ




 大手予備校の駿台(すんだい)予備学校を経営する学校法人駿河台学園(東京)が来春、広島市東区光町に大学受験の広島校(仮称)を開校することが12日、分かった。中四国地方は初進出。予備校や塾が集積するJR広島駅周辺を舞台に、減少する受験生の獲得競争が激化する。

 広島駅北口を東西に走る二葉通り。「春」を目指す受験生が、駅から大手の代々木ゼミナールへ向かう道だ。通りから路地を入った区画で、駿台広島校の建設が進んでいる。

 計画では総菜店の跡地860平方メートルに、鉄骨8階建て延べ3530平方メートルのビルを建設する。500人規模の受験生を募り、来年4月に開校。他社の協力を得て寮も用意する。

 駿台は東京や大阪のほか、すでに福岡、仙台などにも進出。駿河台学園広報部は「広島市内には難関大への合格実績が多い高校があり、以前から開校を考えていた。利便性のよい土地が見つかった」と説明する。

 交通の利便性のよい広島駅周辺は「受験生の街」。駿台とともに「三大予備校」と呼ばれる河合塾と代々木ゼミナールが広島校を置き、他の全国チェーンや地場の学習塾もひしめく。河合塾の高卒生だけで生徒数は約800人。他の予備校も含めると相当数に上る。

 中でも大手の人気は根強い。「大阪の駿台に入りたかったけど、遠いから広島の別の予備校を選んだ」。医学部を目指して今月、岡山県内から広島駅前の予備校の寮に入った女子(18)は打ち明ける。

 少子化で受験生は減っている。広島県教委によると、県内の高校に通う生徒は昨年度7万9218人でこの5年間で約2千人減。それでも大手が進出する背景には、最大のPR手段である合格実績がある。

【写真説明】工事が進む駿台予備学校広島校(仮称)の予定地




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