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【TPPの真実】

【TPP参加悲観論】「除外」「例外規定」「医療特区」で有名無実化する国民皆保険

【政治・経済】

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2013年4月11日 掲載
<国民の命と健康を守ろうとしない安倍首相>

 TPPでとりわけ気がかりなのは医療・保険の分野だ。国民皆保険制度は本当に守られるのか。

 前日本医師会会長の原中勝征氏は、「日本が誇る国民皆保険制度は崩壊し、お金のない人は満足いく医療を受けられなくなる懸念が大きい」と警告する。

「まず、薬価がハネ上がります。米国の製薬会社は医薬品の特許をたくさん持っている。それで米国は、TPP交渉において知的財産所有権の保護強化を主張しています。例えば薬の特許権を延長し、新薬は保険の適用外にする。その間は安いジェネリック薬を作れません。新薬の承認過程も短縮し、米国の薬品がどんどん日本に入ってくるようにする。新薬は高いし、公的保険ではカバーしきれなくなります。なし崩しに混合医療が解禁されていく。公的な医療負担が減って財務省は喜ぶかもしれませんが、国民の負担は増大します」

 医者が自由に医療費を設定できる「自由診療」や「混合診療」の場合、公的医療保険が適用されず、治療費は高額になる。先端医療などを受けようと思ったらベラボーだ。だから、いざという時のために民間の生命保険や共済などに加入している人は多いだろうが、医療保険に米国の会社がどんどん参入してくるのは間違いない。

「米韓FTAを見れば、TPPの行く末が分かります。当初、米国は韓国の医療・保険制度には立ち入らないと言っていたのに、制度はそのままでも、除外や例外規定、医療特区を次々と設けることで、公的保険制度が有名無実化しつつある。日本でも同じことが起こると思います」

 韓国保健産業振興院が公表した「韓米FTAが国内保健産業に及ぼす影響分析」によると、FTAの発効からわずか半年で、対米保健産業輸出は4億1950万ドルと前年同期比で19.8%も減った。逆に輸入は5.6%増加している。その結果、保健産業の貿易収支赤字は、20%増の9億2430万ドルになった。

 日本でも国民皆保険が崩壊し、高度な医療を受けられるのは高額な外資の医療保険料を支払える人だけとなり、低所得者は公的保険の範囲内の医療しか受けられなくなる可能性は高い。医者は儲かる自由診療を増やそうとするだろうから、保険診療のレベルは確実に下がっていく。

「医療格差はどんどん広がってしまいます。自民党政権は、国民をカネのあるなしで差別するつもりなのか。国民の命と健康を守ろうとしない安倍首相は、将来の子供たちに対する責任をどう感じているのでしょう」
~2013年4月11日以前の記事~

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