川崎、メジャー昇格即先発＆初打点　正遊撃手故障で大チャンス

　いきなり今季初打点＆初得点！！　ブルージェイズの川崎宗則内野手（３１）は１３日（日本時間１４日）、３Ａバファローからメジャー昇格し、早速敵地カンザスシティーでのロイヤルズ戦に９番遊撃で先発。犠飛に加えて四球から生還するなど１打点１得点で３−２の勝利に貢献した。米複数メディアが報じた。故障で前半戦が絶望となった正遊撃手ホセ・レイエス（２９）に代わる緊急昇格だが、活躍次第ではメジャー定着も可能。１９日からは“師匠”のイチロー外野手（３９）が所属するヤンキースとの３連戦に臨む。

　やはりムネリンは何かを持っているのかもしれない。ブルージェイズの正遊撃手レイエスは、左足首捻挫で前半戦は絶望と判明。マイナー契約の川崎を３Ａからメジャー昇格させたアンソポウロスＧＭは「ゴインズやマッコイも昇格候補だったが、川崎の（昨季）マリナーズでのメジャー経験を買った」と説明した。

　すると、その評価に応えるようにいきなり大暴れだ。０−０の３回１死三塁。好機で迎えた今季メジャー初打席で浅めの右飛を打ち上げると、俊足の三走イズタリスが間一髪セーフで生還。初打点が先制点となった川崎はガッツポーズでベンチに戻り、ナインから手荒い祝福を受けて大はしゃぎだ。

　６回もカウント１−２と追い込まれながら７球粘った末に四球を選ぶと、主砲バティスタの３号２ランで初得点。３−２の辛勝で２得点に絡み、遊撃でも併殺を完成させるなど４度の守備機会を完璧にこなし、存在感を猛アピールした。

　ただし、喜んでばかりはいられない。同ＧＭは、川崎の昇格について「短期的な措置。遊撃を補強するため他球団とトレードを話し合っている」と明言。それでも、「もし川崎がいいプレーをすれば、もっと長くメジャーにいさせるかもしれない」と含みを持たせた。

　そんな川崎にとって、発奮材料は１９日からのヤンキース戦でイチローと相まみえることだ。３月にブ軍とマイナー契約して渡米する際、川崎は「またイチローさんと同じ舞台でプレーできればいいと思うし、それが僕にとって一番大きなモチベーション」と言い切った。３月にマイナー契約を交わしてから約１カ月。“師匠”に獅子奮迅の活躍を見せつけ、このままメジャー定着の一挙両得を狙う。