中国の鳥インフル患者に「タミフル」耐性の遺伝子突然変異
4月11日(ブルームバーグ):中国で「H7N9型」ウイルスによる鳥インフルエンザに感染した患者の一人から、インフルエンザ治療薬「タミフル」への耐性を助ける遺伝子突然変異が検出されたことが分かった。
鳥インフルエンザデータを共有するための「グローバル・イニチアシブ」のウェブサイトに掲載された遺伝子配列データによれば、上海の1人に感染した同ウイルスには「R292K」として知られる変異があることが判明。この変異はスイスの製薬会社ロシュ ・ホールディングのタミフルへの高度の耐性を作る原因となる。同じ治療薬であるグラクソ・スミスクラインの「リレンザ」に対する同ウイルスの感受性も低下した。
最初の感染者3人のうち、H7N9型ウイルスに感染した上海の別の患者と安徽省の患者にはこうした変異は見られなかった。
国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センターの田代眞人センター長は電話インタビューで、突然変異の判明を受け分析を進めることが妥当だと指摘、中国の疾病対策センターがH7N9型ウイルスを検証していると語った。
原題:Tamiflu-Resistance Gene in H7N9 Spurs Drug-SensitivityInquiry(抜粋)
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更新日時: 2013/04/11 13:21 JSTニュース一覧
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