G8外相会議:性暴力は戦争犯罪、包括的取り組みで合意
毎日新聞 2013年04月11日 21時33分(最終更新 04月12日 01時39分)
【ロンドン小倉孝保】主要8カ国(G8)外相は11日の会議で、紛争時の性暴力を戦争犯罪とし、その防止に向け包括的な取り組みを進めることなどで合意した。記者会見したヘイグ英外相は「紛争時の性暴力の問題は、最も無視されてきた課題であり、私たちの世代が状況を変えねばならない」と述べ、G8外相の合意内容を発表した。
それによると、G8外相は(1)レイプは戦争犯罪でありジュネーブ条約に反することを宣言する(2)レイプや性暴力の訴追のため国際的な調査基準を作る(3)紛争時の性暴力について恩赦はしない(4)性暴力に対応する軍・警察を訓練する−−など7点で合意した。
また、この問題に積極的に取り組む米女優で国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)親善大使を務めるアンジェリーナ・ジョリーさんも会見で「紛争地の性暴力についてこれまで国際社会の政治的意思が欠如していた。今、G8が行動を始めた」と歓迎した。