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地方
信州のブランド力アップへ戦略策定 長野県がロゴとキャッチフレーズ
対外的な発信力の向上を目指し、長野県は26日、「信州ブランド戦略」を策定した。産業や観光などをめぐり地域間の競争が激しくなる中で、県全体のイメージアップで県内経済全体の底上げを図るのが狙い。信州らしさを県内外へアピールしていく戦略展開にあたって、キャッチフレーズやロゴマークなども制定し、官民一体となった情報発信を展開していく。
県がブランド戦略策定に取り組んだ背景には、かつて輝いていた「信州」に対するイメージが価値観の多様化により相対的に希薄化しているとの危機感がある。「ブランドは常に磨き続けていないといけない」と阿部守一知事。インターネットの膨大な情報にめまぐるしく変わる流行や嗜好(しこう)に揺るがないブランド価値を築き、「農業や観光などを含めた産業全体の市場評価を高めて振興を図りたい」(野池明登観光部長)とする。
今年度、策定されたブランド戦略はコンセプト編。戦略展開の基本的な考え方や施策の方向性などを盛り込んだ。そこでは信州らしさを発信する基本姿勢を「信州主義」との言葉に集約。キャッチフレーズとして県内に暮らす感動を表現した「しあわせ信州」と決めた。緑のハートで表すロゴマークは、3つの濃淡で自然の美しさや勤勉な県民性、健康長寿を表現する。
県内の市町村や経済界などに広くブランド価値向上の行動を呼びかける県民運動も展開。スローガンを「掘り起こそう、足元の価値。伝えよう、信州から世界へ。」と決め、諏訪市在住の画家、原田泰治さんが書体をデザインした。
市場に提供する商品や物産、サービスの発信力や品質の向上に向けた具体策は、平成25年度末までに行動計画編を策定して本格実施を目指す。野池観光部長は「県や市町村、事業者など個々の動きがブランド価値上昇のスパイラルを生み、県全体の評価が高まることを目指したい」と意欲を燃やしている。
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