美羽のにゃんにゃん物語

イケメン王宮×王子様のプロポーズSeason2
次世代を担う異種混合プリンセスブログ……かもしれない(・∀・)


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酔っぱらった客に絡まれ、私はテーブルのお酒に軽く口をつける。

「…………」

(飲んだふりをすれば、離れてくれるかな……)

するとその時、後ろから声が聞こえてきた。

レオ「だめだよ」

振り返ると、そこにはレオの姿がある。

「レオ……」

私の手からコップを取り、レオが眉を寄せる。

レオ「…………」

呟くと、テーブルの向かいに座った男をじろりと睨みつけた。

レオ「酒を飲まなきゃ出てけなんていうルール、いつ誰が作った?」

客「なっ……」

そしてテーブルに酒を置くと、私の腕を取って立ち上がらせる。

「……っ」

私はレオに手を引かれるまま、酒場を後にした。






「あ、あの……」

私は足を急がせ、レオの横顔を見上げる。

(レオ……?)

黙ったまま歩いていくレオが、やがて足を止めた。

レオ「……答えちゃダメだって、言ったのに」

振り返ったレオが、私をじっと見おろしている。

「ごめんなさい……」

(確かに、約束をしたのに)

レオ「…………」

すると突然、人気のない路地裏で、レオが顔を傾け唇を重ねた。

「……んっ…」

突然のレオのキスに、吐息がこぼれてしまう。
いつの間にか背中に回された手が、強く私の身体を引き寄せていた。

レオ「…………///」

唇が離れると、レオがふっと目を細めて自分の唇をぬぐう。

レオ「……やっぱり、お酒の香りがするね///」

そして私へと視線を寄せ、笑いながら呟いた。

レオ「酔いそう///」

レオの手が再び伸ばされ、私のうなじを優しく掴む。

「……っ…」

口を開けたまま、レオが深いキスを落とした。
何度か唇をついばまれ目まいを覚えると、レオが私の身体を抱きしめる。

レオ「ごめん。俺があんなところ連れていったから///」

レオの低い声に、私ははっと顔を上げた。

(そんな……私が勝手についてきたのに)

私は何とか話題を変えようと、腕の中でレオを見上げる。

「ねえ、レオ。欲しいものってない?」

レオ「……欲しいもの?」

私の問いかけに少し頭を悩ませると、レオが静かに口を開いた。

レオ「そうだな」

笑みを浮かべて腕の中の私を見おろし、からかうように告げる。

レオ「○○ちゃんが隠していることを話してくれたら、答えるよ」
レオ「……どうする?」

レオの言葉に、私は微かに息を呑んだ。

「…………」

(欲しい物は聞いておきたいけど……)
(誕生日プレゼントにしたいからだなんて、言えないし)

ちらりと見上げると、レオが小さく首を傾げる。

(レオはきっと何でも喜んでくれるけど、出来るだけびっくりさせてあげたいから)

黙ったままいると、レオがふっと目を細めた。

レオ「舞踏会は、明日か……」

腕から力を抜き、私から身体を離す。

レオ「それまでにしゃべってもらえるように、頑張るよ」

そして私の髪についた髪飾りに触れ、レオがふっと笑みを浮かべた。

レオ「だから、頑張ろうね。○○ちゃんも……」

(舞踏会の、ダンスのことだよね……?)

私もレオを見上げ、笑顔で頷く。

「うん……!」






そして、舞踏会当日の朝…―。


「うーん」

私は部屋で、一人頭を悩ませていた。

(ケーキは用意するとして、他には何かないかな……)

レオの誕生日プレゼントを何も決めていない私は、
舞踏会当日の、朝早くから頭を悩ませていた。

(こうして考えていてもらちがあかないし)

「…………」

私は立ち上がり、ドアの方へと顔を向ける。

(書庫で、何か調べてみようかな……)






まだ人気のない城の中を抜け、私は書庫の扉を開いた。

「あれ……」

扉を開いた瞬間飛び込んできた光景に、私は思わず目を瞬かせる。

(レオ……?)

そこには椅子に腰かけ眠る、レオの姿があった。
テーブルの上には、開きっぱなしになった分厚い本が置かれている。

「…………」

私は起こさないようにそっと近づき、レオの顔を覗きこんだ。

(もしかして、朝までお仕事をしていたのかな……)

私は息をつき、かけたままのレオの眼鏡に手を伸ばす。

「……レオ、頑張りすぎないようにね」

(レオは本当に、全然休まないから……心配だな)

すると突然、レオの手が私の手首をとらえた…。

「……っ…」

驚き見おろすと、レオがゆっくりとまぶたを開く。

レオ「……その言葉、そのまま返すよ」

「レオ、起きてたの?」

レオ「ん……」

低い呟きに鼓動を速めると、レオが視線を上げた。

レオ「○○ちゃんは、」
レオ「どうしてこんな朝早くに、書庫なんかにいるの?」

「それは……」

(誕生日プレゼントのヒントを探しにきて、)
(まさか本人がいるとは思わなかったな……)

言い淀んでいると、レオがふっと目を細める。
そして掴んだ手首を、ぐいっと引いた。

「……っ!」

私の身体はいつの間にか、レオの膝の上に乗っていた。

「れ、レオ……」

レオ「夢の続きかと思ったよ。だから……」

「え?」

(夢って……)

笑みを浮かべたまま、レオが私の身体を抱き寄せる。

レオ「本物かどうか、確かめさせて///」

そして胸に顔をうずめると、
レオが開いた鎖骨あたりに、キスを落とした。

「……レオっ」






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